瀬戸内海一周旅行9:倉敷から尾道までを高速巡航で駆け抜ける自転車旅行2日目編

しまなみ海道にむかって

瀬戸内海一周旅行8からの続きです。

死にそうになりながらもなんとか大阪から倉敷までの200kmを走り、いよいよ瀬戸内海一周旅行の2日目がスタートします。日付は5月25日の土曜日。

初めてのユースホステルでの宿泊でしたが残念ながらシーズンから外れていたため4人部屋に1人でねることになりました。しかし、そのおかげか夜はぐっすりと眠れたようで目覚ましがなる前の五時に目が覚めました。すぐに顔を洗って荷物を片づけます。

前日にオーナーさんには「朝6時前後に出発する予定です」と伝えていたのですが、出発の準備が整ったのが5時40分くらいでした。まだ受付には誰もいません。仕方がないので自販機でジュースを買ってそれを飲みながら待っていましたが、奥から出てくる気配もありません。いくら声をかけても全く反応がありませんでした。出発があまり遅くなると気温が上がって1日目のように暑さにやられてしまう可能性もあるので、仕方なく受付の奥に鍵や借りたアメニティ類を返却して出発することにしました。ユースホステルは料金先払いだったのが助かりました。

5時50分ごろに出発します。まずは走り始めて朝食をどうしようか考えます。「倉敷らしい朝食を」という思いもありましたが、いかんせん朝が早くてあまり店が開いていません。そこで普段はあまり食べないのですが手早く安く食べることのできる牛丼屋系列の店を探すことにしました。

まだこの辺りは町中なので少し行けばあるだろうと思って、429号線を進みます。ですが、思ったよりも店が見当たらず結局ユースホステルを出て10kmほど行ったところになか卯があったため、そこまで来てようやく朝食にありつけました。

さて、なか卯に来るまでにうれしい誤算に気がつきます。それは「風の向き」についてです。実は1日目の倉敷までのルートでは明石からは常に西からの風が吹いていたためずっと向かい風の状態が続いていました。そして2日目の目的地はしまなみ海道であり、倉敷からしまなみ海道のスタート地点である尾道まではずっと西に進んでいくのです。

つまり、前日の風を経験していたため、2日目のこの日も向かい風を覚悟していたのです。しかし、実際には風向は全く逆に変わっていました。つまり東から吹いてくる追い風だったのです。おかげで10km離れたなか卯に着くまでに楽なペースで走っていたにも関わらず20分程度で到着することができました。

ただ、風の向きは生き物です。その時の時間と地形によって刻一刻と変化するため油断は禁物です。地形はどうにもできないので、せめて今この時の追い風は逃してはならないとなか卯の280円の朝食を急いで食べて再び出発します。

急ぐ理由はもう一つあり、トラックの存在です。この日は土曜日ということもあり、1日目よりは少ないものの時間がたてばある程度のトラックが走っているはずです。せめてそれが少ない時間のうちに少しでも先に進んでいこうと先を急ぎます。

引き続き429号線を行き、高梁川を霞橋のところでわたりました。この辺りで海が見えているのですがさすがに水島ということもあり、コンビナートが目につきます。そのまま、進んでいくと2号線に合流して西に進んでいきました。

ここからの道は特に変哲のない国道2号線をただただ走るだけでした。若干のアップダウンはあるものの峠というほどのものはありません。いつもの私ならばこういう道はただのどうするだけの道路という感じがして好きには慣れなかったでしょう。

しかし、この時ばかりは違いました。この国道2号線を走っている時は脳内麻薬でも多量分泌されているのではないかと思うくらいかなり気分よく巡航し続けました。正直言って今回の旅行で一番楽しかった区間というのがこの倉敷~尾道までの2号線だと言い切ることができるほどです。

というのも、もともと大阪を中心に走っていることもあり、どこを走ってもすぐに信号で止められるルートしかありません。それがこの辺りの道になってくるとそもそも信号の数がかなり減っています。そしてこの日の風です。出発時にも感じていた風はこの2号線を走っている間は笠岡の一部分を除いてほとんどが追い風だったのです。それもかなりの強風でした。

そのため、平地では心拍数140ちょい位で軽く漕いでいるにも関わらず40km/hを維持できます。しかも、ずっと平坦というわけでもなく軽いアップダウンもあるのですが、その登りでも30km/hを切ることはありませんでした。つまり、この高速巡航のスピード感がしんどい思いをせずにずっと味わい続けられる状態だったのです。

1日目が大阪市内を1時間かけて15kmの移動だったり、明石から倉敷まで150km近い区間ずっとが向かい風だったこともあり、ストレスが溜まっていましたが、それもあっという間に吹き飛ぶ楽しさでした。それと同時にこれが自転車旅行でよかったと心から思いました。もし、その日のうちに来た道を引き返す必要があればこれだけの強風がずっと向かい風になるということですから。

そんなこんなで一度福山のコンビニで休憩した以外はひたすらスピード感を楽しみながら走り続け、あっという間に尾道まで到着してしまいました。そして、この日のメインイベントのしまなみ海道に突入します。ここまでで70kmほどの走行距離で、この日の予定が165km程度のため、気分的には半分走ったような感じでした。

しまなみ海道は瀬戸内海に浮かぶ島々をいくつもの橋でつないで通行できるようになっています。しかし、本州側のスター地点の尾道では自転車は渡し船を使うようにと書かれていました。この船の乗り場がいまいちよくわからずに港のそばをあっちこっちとうろついてようやく発見。

尾道のフェリー乗り場

少し待つと反対岸からやってきた船に自転車と一緒に乗車していよいよしまなみ海道に踏み込んでいきました。瀬戸内海一周旅行10に続きます。

目次

  1. 自転車旅行計画編
  2. 大阪~神戸編
  3. 明石~加古川~姫路編
  4. 恐怖の船坂トンネル編
  5. 備前市を越えて岡山後楽園での昼食編
  6. 一泊目目標地点のの倉敷ユースホステル到着編
  7. 倉敷の街とユースホステル編
  8. 倉敷の歴史について編
  9. 2日目の倉敷~尾道編
  10. しまなみ海道と人との出会い編
  11. しまなみ海道の本当の魅力編
  12. しまなみ海道中盤編
  13. しまなみ海道~鈍川温泉カドヤ別荘編
  14. ロードバイクにやさしい四国の旅館編
  15. 3日目の出発直後に起こったトラブル編
  16. 四国は自転車のメッカになれると感じる讃岐街道編
  17. 10kmアウターヒルクライム編
  18. 昼食・昼寝とその後の状況変化
  19. 空気の壁に激突しながら徳島到着編
  20. 徳島ユースホステルと幻の景色編
  21. 迷いに迷った南海フェリー編
  22. 和歌山港~大阪帰宅編