瀬戸内海一周旅行21:南海フェリー乗り場の分かりにくい標識編

フェリーを目指して

瀬戸内海一周旅行20からの続きです。

4日間にわたる自転車旅行もいよいよ最終日となりました。ラストは四国の徳島からフェリーに乗って本州にわたり家を目指すことにします。フェリーに乗ってからどういうルートを通るかはきちんと決めていませんでした。最短ルートを通るならば和歌山から大阪に海沿いに行くのですが、せっかくの長距離旅行ということでもう少し脚を伸ばして和歌山から奈良を経由していくルートも考えていたのです。

もしも奈良を通るのであれば山越えがあることもあり時間がかかってしまいます。そのためには朝早く出るしかないのですが、フェリーに乗らなければならないため適当に起きて出発するというわけにもいきませんでした。

前日に徳島ユースホステルにおいてあるフェリーのパンフレットを確認しておくことにしました。午前中の出発時間は3:00と5:40と8:00と11:00になっています。

さすがに5時40分は早すぎますし、11時では遅すぎます。自然と8時のフェリーに乗ることになりました。ユースホステルからフェリー乗り場までどのくらいの時間がかかるか聞いてみたところ、車で20分くらいかなという返事が返ってきます。車で20分ならばロードバイクでならば1時間くらいを見ておけばいいかと考えていました。

実際に朝起きたのは6時過ぎごろ。窓からは海の波の音が聞こえてきて気持ちよく目が醒めました。しばらく布団でゴロゴロしてから、起き上がり前日にスーパーで買っておいた食材の残りを朝食としていただきます。なんだかんだで7時ごろに荷物をまとめて玄関に向かうことになってしまいました。

しかし、ここで大きな誤算がありました。ロビーで管理人さんに部屋のカギを返した時に「コーヒーを入れておいたから飲んでいきなさい」と言われたのです。カップに注がれたアツアツのコーヒーを冷ましながらゆっくりと飲んでいると、話好きの管理人さんはいろいろな話を始めました。

オートバイクで世界を回っている人が泊まりに来た時の話や、サイクリング教会(?)の副会長をしている年配の男性が足慣らしに四国一周に来てその後アメリカのロッキー山脈に向かっていったことなど、いろんな話をします。しかし、刻々とフェリーの時間は近づいてきます。申し訳ないがそろそろ行きます、とユースホステルを出たときには7時15分を過ぎているころになってしまっていました。

さて、ここからが大変でした。一番の問題はフェリー乗り場の場所をきちんと確認していなかったことです。おおよその場所だけ把握していたのですが、残り時間で間に合うのかどうか全く分かりません。安全運転をしつつも全力でフェリー乗り場を目指して走り始めました。

連日長距離を乗ってきて走れるかどうかという不安もありましたが、出てすぐにある坂道を登って行ってもそれほど脚にダメージを感じません。これならば行けると判断して平地は40km/hくらいで巡航していきます。

しかし、この日は平日だったこともあり、朝から通勤の車が多く思ったほど飛ばすことができませんでした。不安を抱きつつ、交通量の多さにイライラしながらフェリー乗り場に行くために一度川に沿ってグルっと迂回して向かっていきます。

県庁の近くになるとフェリー乗り場への標識も現れその通りに進んでいきました。時間は本当にギリギリという感じです。川に沿ってほぼ一本道をがむしゃらに突き進んでいきます。

すると不思議なことが起こりました。標識の通りに道を進んできたはずがフェリー乗り場にたどり着かなかったのです。道路のそばに見えている建物は「マリンターミナル」と書かれています。なんだこれはと思って急いでもらってきていたパンフレットを広げます。しかし、このパンフレットに乗っている地図は大雑把な位置しか書かれていません。しかしながら、地形から判断するにここではないと思い、今来た道を引き返していきます。

きっとフェリー乗り場行きの標識か建物を見落としたのではないかと思い戻っていきます。しかし、しばらく戻って反対車線用の標識を見るために振りかえるとフェリーの文字があります。つまり、先ほどのマリンターミナルからここまで引き返してきたところまでにフェリー乗り場があったことになります。「それらしいものはなかったぞ」と心の中で呟いて再び標識通りに行くことにしました。

徳島の南海フェリーの標識

徳島から和歌山をつなぐ唯一の交通手段であるフェリー。これは地元の人でなくとも土地勘のない旅行者の人でも簡単にたどり着けるように大きく標識で案内されているものだと思っていました。しかし、それらしいものは見つからず再びマリンターミナルにまで来てしまいました。時刻はすでに8時を過ぎてしまっています。もうどう頑張ってもフェリーには乗れません。それまで全力で走ってきましたが、諦めてゆっくりと流しながら探すことにしました。

ブラブラと全く関係ないであろう場所まで走ったりしながらようやく見つけました。やはり標識を見落としていたようです。しかし、てっきりそれまで何回も見てきた青い標識とは違い黄色でしかもかなり小さな標識だったため、ほかの建物と同化していて全く気がつかなかったようです。しかも、この標識から右側を見てもフェリー乗り場は一切見えない位置にあるのです。

徳島の南海フェリーの標識2

もう少し大きな標識であれば見落とすこともなかったのに、と思いながらようやくフェリー乗り場へとたどり着くことができました。だいぶ迷ったので8時45分ほどになっていました。

しかし、ここでも予想外のことが起きていました。それはこの日のフェリーに欠航があったのです。乗り場に書かれている情報によると船の点検か補修のために一日に出発する便の半分は欠航になっているとのことでした。8時発のフェリーもなかったため、時間通りに間に合っていたとしても和歌山にはいけなかったことになります。

今までの苦労は何だったんだと肩を落としましたが、逆に考えると11時のフェリーに乗るつもりで乗り遅れていたら次に出ているのは16時半になっていたことになります。そうでなかっただけまだましだろうとプラス思考に考えて頭を切り替えることにしました。

11時まで時間が2時間近くもあるため、先にチケットを買っておいてどこかで時間をつぶすことになります。が、この時間は観光できそうなところも行けそうにありませんし、お店も開いていません。しょうがないので近くの喫茶店に入って紅茶とサンドウィッチを注文しておいてあったマガジンを15冊ほどまとめ読みして時間をつぶすことになりました。

あまりにゆったりしすぎたため、危うく11時のフェリーに乗り遅れるかというほどギリギリまで喫茶店にいてしまいました。大急ぎでフェリー乗り場に向かい、最後の乗客としてフェリーに乗りこむことに成功。実は小学生くらいに一度乗ったきりでほとんどフェリーには乗った経験がありません。ドキドキしながら自転車ともに乗船していきました。

続きます。

目次

  1. 自転車旅行計画編
  2. 大阪~神戸編
  3. 明石~加古川~姫路編
  4. 恐怖の船坂トンネル編
  5. 備前市を越えて岡山後楽園での昼食編
  6. 一泊目目標地点のの倉敷ユースホステル到着編
  7. 倉敷の街とユースホステル編
  8. 倉敷の歴史について編
  9. 2日目の倉敷~尾道編
  10. しまなみ海道と人との出会い編
  11. しまなみ海道の本当の魅力編
  12. しまなみ海道中盤編
  13. しまなみ海道~鈍川温泉カドヤ別荘編
  14. ロードバイクにやさしい四国の旅館編
  15. 3日目の出発直後に起こったトラブル編
  16. 四国は自転車のメッカになれると感じる讃岐街道編
  17. 10kmアウターヒルクライム編
  18. 昼食・昼寝とその後の状況変化
  19. 空気の壁に激突しながら徳島到着編
  20. 徳島ユースホステルと幻の景色編
  21. 迷いに迷った南海フェリー編
  22. 和歌山港~大阪帰宅編