本州最南端旅行2:和歌山県に入るまでに迷ってしまった序盤編

先行き不安

本州最南端旅行1からの続きです。

全くロードバイクに乗ってなかった今年初のロングが自転車旅行、しかも初日の串本までの距離がグーグルで適当に調べただけでも220kmと出ており、これは自己最長のロングライドということになります。不安しかありませんでしたが、途中で走れなくなったときにはレンタカーなり輪行なりで何とかしようと腹をくくりました。

とりあえずの準備としてたくさん食べてエネルギーを詰め込んでおきます。出発前夜に納豆ごはん・焼きそば・握り寿司・カツとじ・味噌汁という普段なら絶対に食べない量を食べておきました。途中で腹に入らないくらいに感じましたが無理やり口の中に押し込んで、夜の11時に就寝します。

3時にセットしていた目覚ましよりも早く自然起床して2時45分くらいに布団から這い出てきました。そこからさらにスティックパン6本を体に取り込みます。気分が悪いくらいになってしまいましたが、ここ2~3週間の体調不良・食欲低下で6kgも体重が落ちていたので我慢して食べきりました。

とりあえず頭の中にあった予定表では休憩時間も含めて移動を20kmが1時間とすれば220kmは11時間になるので、目的地の到着は4時に出たとして15時くらいになるはずです。そのための早起きでしたが、それ以外にも大阪の信号と交通量の多い道は早朝に抜けておきたかったというのもありました。

せっかく目覚ましよりも早くに起きることができたので出発も少し早めにしておきました。3時半ごろに家を出ます。この時間に走るのは普段ありませんが、朝早いとこの時期でも少し肌寒いくらいでした。

想像通りこの時間ならば乗用車はもとよりトラックなどもあまり通っていません。ごみごみしている大阪も気分よく走ることができます。

まずは大阪市から和歌山市に向かいます。和歌山に行くルートはいくつかありますが、串本へと向かう今回のライドは後半に海沿いのアップダウンが待ち受けているため最初は平坦な道を走ることに決めていました。標高150m程度の孝子峠を越えていくルートです。

いつもならば孝子峠に行くには旧26号線を通っています。今回もこちらを通ればよかったのですが、走り始めてふと「30号線で行ってみよう」と思いました。この道で和歌山へと向かったことはありませんが、真っ直ぐ行けば迷うこともないだろうと思ったからです。

真っ暗な早朝によく知らない道をたんたんと走り続けます。普段ならばこの辺りの道路はストレスが溜まりまくりになるものです。というのも信号待ちをして青に変わって走り始めたら次の信号が赤に変わっているのが見えるというくらい頻繁に信号がありとめられるからです。

しかし、早朝であればほかの車や自転車などが無い分はるかに気持ちよく走ることができます。また、それ以外にもこおの30号線は早朝に走るのが楽しかったのです。というのも道路の端にある縁石に光が灯っていたからです。暗い中でも車が事故を起こさないように注意を促すためか、縁石に等間隔に青いライトが埋め込まれて光っているのですが、ここを自転車で走っていると飛行機の上空から滑走路を見ているかのような不思議な気分で走ることができたのです。普段太陽が出ている時にしか走らないため、このような一風変わったシチュエーションで走るというだけでも面白かったです。

また、心配していた風の向きですが、この辺りはうまいこと追い風になっていました。自転車旅行に行くときには天気もそうですが風向もどうなるのだろうと不安になるものです。風向次第では同じルートでも天国と地獄に変わるからです。今回はまず出だしは追い風になってくれているので助かりました。と言ってもスピードは抑えて走りました。後半のアップダウンやそれ以降の日の走りのためにも脚は温存していくことにしていたからです。何よりもお腹がいっぱい過ぎてはやく走れないということもありましたが。

このような感じで快調に進んでいっていたのですが、途中で問題が発生しました。それは真っ直ぐに走っていればいいと思っていた30号線がいきなりT字路になっており、真っ直ぐに行けなくなったのです。今、自分がどの辺にいるのかすらわかっていませんでした。こうなったら仕方がないので適当に曲がって走りながら26号線を探すことになりました(後で確認したところ泉佐野のあたりだったようです)。

しばらく住宅地の中を走り、見つけた標識を頼りに26号線へと出てきました。26号線もきちんと道を知らないのですが、この大きな道ならば真っ直ぐ行けば大丈夫だろうと考えて進みます。この26号線は大きな幹線道路という感じで日中は交通量が多く、車もスピードを出している印象があるのですがさすがに朝早くとなると車も少なくスイスイと進めます。追い風も手伝って全く力を入れずに35km/hほどのスピードが出ているくらいでした。

「こんなことなら最初から26号線で走ればよかったかな、いや30号線のライトの演出もよかったからこれでよかったんだ」などと考えて走っているとまたも問題が発生しました。目の前の26号線の道路が高架になっているのです。しかも目に見える範囲はその高架が続いており、バイパスのようになっていたのです。さすがにこれは自転車では通れないだろうと思い、下の側道へ入ります。この道はどうなっているのか、というかここはどのへんなのかと全く分からずにそれでも前へ前へと進んでいきました。

いつの間にか徐々に道が細く悪くなっていきます。いったいどこに向かっているのかと不安になりながらも、それでも進み続けると桑畑と書かれた畑の横を通り過ぎました。いつしか農村のような空間に迷い込んでいたのです。これはおかしいと感じ始めたところでさらに道が狭くなりガタガタになってきました。

前方を見るといくつもの山が見えます。このまま進んだらあの山を越えられるのだろうかと考えたのですが、たとえ超えられたとしても道が荒れているような感じがします。自転車旅行の序盤中の序盤で、荒れた道の下りで怪我をするリスクを考えるとこの道をこれ以上行くのはまずいと判断しました。苦渋の決断ですが来た道を引き返すことを選択しました。

まさか和歌山へ着くまでに道に迷ってしまうとは考えてもいませんでした。引き返して26号線の側道まで戻ってから方向を変え、唯一知っている旧26号線に向かいます。不幸中の幸いなことに思ったよりもすぐに旧26号線へと出ることができました。少し走ったところの交差点名を見ると鳥取とあります。大阪にも鳥取という地名があるのかと以前驚いた記憶がありましたが、いまだにこんなところにいたのかとここにきてようやく自分の位置を認識できました。

そのまま真っ直ぐ進むとようやくみさき公園が見えてきて、それを越えたところで左折して孝子峠へと向かいます。毎回のことながら孝子峠へと続く道は走っていると平坦に感じるのですが後ろの確認すると若干登っているという不思議な道路になっていて、その微妙な斜度の聖でスピードがのりません。今回は道に迷ったからか余計に脚が重たく感じてしまいました。

たんたんと走り続け孝子峠を越えてようやく和歌山県へと入ることに成功します。そのまま走り和歌山県庁を越えたあたりで今日最初の休憩をとることにしました。

おおよそ3時間弱ほど走り続けていたようです。しかし、サイコンを見ると驚きました。いつもならばこの和歌山市に着くまでの走行距離はおおよそ60kmほどです。しかし、今回は走行距離が70kmにもなっていました。道を間違えたにしても思った以上に走っていたことになります。距離だけでいえばすでにこの時点で今年最長の走りとなっていました。

この思わぬ+10kmが後半にどう影響してくるのか、先行き不安に感じました。もうこれ以上迷いませんようにと祈りながらまだお腹いっぱいの中、カロリーの塊という名のシュークリームを口に押し込み再スタートします。本州最南端旅行3に続きます。

目次

  1. 自転車旅行準備編
  2. 初日に和歌山に入る前にいきなり道に迷ってしまう序盤編
  3. 絶望的な気分に陥るトラブル発生編
  4. バーストを心配しながら田辺へ向かう編
  5. 大きな誤算と刺さる視線編
  6. 椿はなの湯から串本到着編
  7. 貸切状態のドミトリーと露天風呂編
  8. 景色を見ながらの串本から新宮編
  9. 熊野川を眺めながらの快適ライド編
  10. ついに現れた登りとクリート問題編
  11. ライダー宿泊プランと続クリート問題編
  12. 予想外の始まりを告げた3日目編
  13. 目指せ天川村編
  14. トンネルの恐怖と無駄な頑張り編
  15. ラストのゴールと旅行の総括編