本州最南端旅行12:予想外の失敗から始まった3日目編

寝坊

本州最南端旅行11からの続きです。

下北山村のきなりの湯で2日目の夜を過ごし、一夜が明けました。いよいよ3日目に入ります。

3日目の予定は下北山村から大阪にある自宅に戻るというもの。真っ直ぐに最短距離だけを走っていけば100kmちょいで終わってしまう距離なのです。そこで、3日目はどこか適当に最短距離のルートから外れて走ってみようと思っていました。が、どこを走ってからは起きてから決めるといういい加減さでした。

前日に眠りについたのが10時ごろだったためか、朝目が醒めるとなんとまだ4時ごろでした。とりあえず布団から出てバンガローの外に出てトイレに行きます。外に出て思ったのは「寒い」ということでした。もう時期は5月の末であり、日焼けしてお風呂に入るのも大変だったくらいなのですが、やはり山の中にあるキャンプ地ということもあり、下界よりも気温が下がっていたようです。バンガローに戻る前にグルッと回って歩いてみると周りの山々が霧に包まれていました。

とりあえずバンガローに戻ってタオルケットをかぶります。それでも少し寒いくらいでした。その状態で買っておいた朝食を食べることにします。パンや巻寿司などを食べつつ地図を取り出して眺めていました。

当初ぼんやりと考えていたルートの候補の中に大台ケ原を登るというものがありました。大台ケ原は年間降雨量が日本で一番多いといわれるところで標高は1600mを越えます。毎年こお大台ケ原ではヒルクライムレースが開催されており、上北山村をスタートして28kmほど走って頂上を目指すというものがあります。一度このコースを走ってみたいなと考えていたのです。が、速い人でも1時間10分ほどかかる登りなので私などは1時間半から2時間くらいかかってしまいます。

そのため、今回の自転車旅行で下北山村に泊まったときに朝早くに起きられたらチャレンジしてみようと考えていたのです。が、この気温を肌で感じてやめておくことにしました。何も暗くて寒い霧の中を登っていくこともないだろうと思ったのです。また別の機会に来ればいいやと思ってしまいました。

そうして大台ケ原を走らないと決めると、何もこんなに朝早くから起きてなくてもいいか、と思ってしまいもう一度布団で眠ってしまいました。これは大きな間違いでした。

二度寝から目が醒めて時間を確認してみると、なんとすでに8時を回ってしまっていたのです。いくら山の中が涼しくても日中に平地まで下りてしまえば十分に暑い時期です。理想的には6時ごろに走り始めるのが一番よかったのですが、ものすごく遅くなってしまいました。

あわてて荷物を片付け、ゴミを捨て、サイクルジャージに着替えて出発の準備を済ませます。不幸中の幸いというべきか、この時間であればバンガローのカギは受付が閉まっているのでバンガロー内に置いていってもいいというところでしょうか。いちいちきなりの湯の受付まで下ってまた登り返すという手間がかからなかったのはよかったです。

しかし、出発できたのは8時40分になってからでした。予定よりもだいぶ遅いのでもちろん大台ケ原はなしになりますが、それならばどこを通るかというのは全く決めていませんでした。仕方がないので走りながらルートを決めることにして出発します。前日に左脚のクリートがはまらなくなって難儀していましたが、左右のクリートを交換しておいたことですぐにはまってくれました。バンガローを後にして走り始めます。

いったん下って行って169号線に出てきます。そこから169号線を通って北へと向かいました。169号線に入ると道は登りになっています。ふとサイコンを見ると心拍数は軽く160以上に上がってしまっていました。起きてすぐに心拍が上がる運動をするというのは健康にいいのか悪いのかどうなんだろうと考えてしまいます。あまり最初に頑張りすぎて途中からペースダウンしてもいけないので、それ以上心拍数が上がらないように走っていきました。

事前に道を調べていなかったので下手をしたら169号線はずっと登っていかなければいけないのかなと心配していましたが、そうではありませんでした。しばらく登りが続いた後はアップダウンに変わってきました。この辺りは微妙に向かい風になっていたので若干スピードに乗りづらくて嫌な区間が続きましたが、次第にアップダウンも緩くなってきます。途中からは平坦か若干下っているくらいの道になってきました。

まだ朝だからか車の通りも少なく、道幅も広いので気分よく走れていました。景色も山の木が多くてきれいでよかったです。この169号線にはほとんど建物はなかったのですが、30~40分ほど走ったあたりで一度いくつかの売店などがありました。しかし、まだ走り始めたばかりだったので気にせずにスルーして走り続けます。

そのまま走り続けて1時間が経過したあたりでしょうか。それまでは一本道だった道路に変化が現れます。真っ直ぐに行けばそのまま169号線が続いていますが、左折すると天川村につながっている309号線があったのです。

ちょうど交差点の手前に小さな休憩所があったのでそこで地図を確認します。ここまで来て先ほど通り過ぎた建物があったところが上北山村だったことに気がつきました。大台ケ原ヒルクライムのスタート地点がどんなところかもう少しよく見ておけばよかったなと思ってしまいます。

さて、地図を見ながらここからのルートを考えます。まず、最短距離で帰りたいのであればこのまま真っ直ぐに169号線を走っていくことです。この道ならば途中からは走ったことがある道なので距離以上に精神的に落ち着いて走ることができるというメリットがあります。ですが、スタートが遅れたとはいえまだ時間はありますし、ここに来るまでの脚の調子もそこまで悪いものでもなさそうでした。もう少し遠回りしてもよさそうです。

大台ケ原についてももう一度考えてみました。スタート地点の上北山村まで戻って登るのは面倒ですが、このまま169号線を通っていき大台ケ原ドライブウェイを登るというのも一つの案でした。登りの距離はありますが、確かこのドライブウェイはアップダウンになっていたはずなので無茶をせず脚を休めながら登れば特に問題ないのではないかと思いました。ですが、一度大台ケ原はやめにすると決めたためか、どうせ登るならきちんとしたコースを今度来たときに行けばいいかと思いやはりやめておくことにしました。

そこで今回はここで左折して309号線に入り天川村を目指してみることにしました。全く事前に調べていないため、どんな感じの道なのか知らずに走るので不安もありましたが、何とかなるだろうという楽観論を胸に抱いて天川村目指してペダルを回し始めました。本州最南端旅行13続きます。

目次

  1. 自転車旅行準備編
  2. 初日に和歌山に入る前にいきなり道に迷ってしまう序盤編
  3. 絶望的な気分に陥るトラブル発生編
  4. バーストを心配しながら田辺へ向かう編
  5. 大きな誤算と刺さる視線編
  6. 椿はなの湯から串本到着編
  7. 貸切状態のドミトリーと露天風呂編
  8. 景色を見ながらの串本から新宮編
  9. 熊野川を眺めながらの快適ライド編
  10. ついに現れた登りとクリート問題編
  11. ライダー宿泊プランと続クリート問題編
  12. 予想外の始まりを告げた3日目編
  13. 目指せ天川村編
  14. トンネルの恐怖と無駄な頑張り編
  15. ラストのゴールと旅行の総括編