本州最南端旅行15:いい経験とイメージを持ってのゴール編

無事完走

本州最南端旅行14からの続きです。

一度追い抜いて行った2人を追い抜くために309号線を頑張って走り、疲れたところでコンビニに入り込んで休憩することになりました。時刻は散る近くになっており、気温も高くなってきたためコンビニ内で体を冷やすことにしました。

このコンビニでは中に小さな飲食スペースがあったため、椅子に腰かけて500mlのミルクティーを飲み干します。その後、トイレを借りて小便を済ませ、今度は1000mlのスポーツドリンクを購入しました。外に置いてあるロードバイクからボトルをとり、ボトルの中にスポーツドリンクを入れます。が、半分くらいは入らなかったので、その場で飲み干すことにしました。

ここから先は走ったことのある道だったので、時間の余裕もありゆっくりと休憩していました。30分以上ボーっとしながらスポーツドリンクを飲んでようやく再び走り始めることにしました。

このコンビニを出て再び309号線を進んでいきます。少し行くと何度も通ったことのあるところに出てきました。長柄交差点で、ここからもう少し行ったところには水越峠があります。この水越峠を越えればこの自転車旅行での登り区間はクリアになるので、最後のひと踏ん張りということになります。

長柄交差点を越えてしばらく車道を走ってその後側道へと入ることになります。この車道部分で一台のロードバイクに追い抜かされました。今度はとてもついて行けなさそうなスピード差だったため、無理に追わずに自分のペースで淡々と登っていきます。

しばらくすると側道が見えてきました。ここで少し迷いました。この側道に入らずにそのまま車道を進むと水越トンネルがあります。この自転車旅行の初日に和歌山を走った時にも同じ名前の水越トンネルというのがありました。同名のトンネルを走った経験がなかったため、話のタネにトンネルを通ろうかとも思ったのです。

ですが、やはりトンネルではなく側道に入って水越峠を通ることに決めました。よく考えるとこの自転車旅行ではここまで数えきれないほどのトンネルを通ってきていたので、ここまで来てまたトンネルを通ることもないだろうと思ったのです。

水越峠を走りながらふとサイコンに目を落としました。時速は10km/hと表示されています。これを見て「意外と走れているな」と感じました。普段ならばもう少しスピードが出ているのでしょうが、この自転車旅行に行く前は何カ月もほとんどロードバイクに乗らない生活をしており、急に3日間連続で長距離を走ってここまで来ていたのです。最初に予想していたのは最終日のこの時点では疲れ切っていてまともに登ることもできなくなっているかもしれないと思っていました。

下手をしたら5~6km/hで登りを越えていかないといけないかもしれないと考えていたので、金剛トンネルではなく水越峠を通るルートにしたのですが、これならば金剛トンネルのほうでもよかったかもしれないなと思いました。

たんたんと走りながら、水越峠に出没する野犬が出てこないかビクビクしつつ、無事に登り切りました。ここからは下りになります。再び309号線へと合流して50km/hくらいの気持ちのいいスピードで風を切って走っていきました。

そのまま、道なりに下っていき石川近くまでやってきました。この辺りで、ふと走りのフィーリングが変わってきました。スピードそのものは30km/hちょいくらいなのですが、急に無駄な力を使わず効率的に自転車が前に進む感覚が出てきたのです。

この感覚は以前にも感じたことがありました。この自転車旅行の1年前に行った瀬戸内海一周旅行の時です。その時も3日目の途中の平坦路で同じように効率的に自転車が進んでいるような感覚を感じていたのです。

よくツール・ド・フランスなどに出た選手が「1~2週間走って調子が上がってきた」とコメントすることがあります。私の場合はそんなレベルとは全く異なるのでしょうが、それでも3日間連続で長距離を走ると調子がよくなって来たりするのだろうかと思いました。

そんなことを考えつつ、石川と大和川の自転車道を気分よく走り、いよいよゴールである自宅にたどり着きました。時刻は午後2時くらいです。思ったよりも早い時間帯に帰宅してしまったなと思いました。3日目は寝坊したりで気分的な余裕が少なく、天川村でも遠回りすることなく最短ルートになる309号線を通りましたが、これならばもう少し遠回りするルートでも大丈夫だったかもしれません。

ですが、無事に家に帰りつくことができ一安心でした。思い返してみると今回の自転車旅行ではほぼロードバイクに乗っていない状態でありながら、休みの直前に行き先を決め出発してしまいました。そのため、肉体面はもとより、機材面でもきちんとした準備ができていませんでした。

おかげで、初日からパンクして予備のタイヤやチューブを補充するためにロードバイク用品を置いている店を探したり、山の中でクリートがはまらなくなり焦ったりと大変なこともありました。しかし、収穫もありました。それは長距離の走り方についてです。

全くロードバイクに乗っていない体で初日に255kmという長距離を走ったため、どうなることかと心配していましたが、結局今回の自転車旅行では一度も筋肉痛などにはならず、一定ペースで走りきることができました(若干エネルギー不足にはなりましたが)。普段走っていなくても走る距離に合わせたペース配分を守って走れば十分に走り切れるということが分かったのはいい経験になったと思います。

今回の旅行はいい自信がついたと思います。しっかりとした機材面の準備をし、ルート設定さえすればどこにでも行けるというイメージを持つことができました。また、次に自転車旅行に行くのが楽しみとなるいい余暇となりました。

目次

  1. 自転車旅行準備編
  2. 初日に和歌山に入る前にいきなり道に迷ってしまう序盤編
  3. 絶望的な気分に陥るトラブル発生編
  4. バーストを心配しながら田辺へ向かう編
  5. 大きな誤算と刺さる視線編
  6. 椿はなの湯から串本到着編
  7. 貸切状態のドミトリーと露天風呂編
  8. 景色を見ながらの串本から新宮編
  9. 熊野川を眺めながらの快適ライド編
  10. ついに現れた登りとクリート問題編
  11. ライダー宿泊プランと続クリート問題編
  12. 予想外の始まりを告げた3日目編
  13. 目指せ天川村編
  14. トンネルの恐怖と無駄な頑張り編
  15. ラストのゴールと旅行の総括編