琵琶湖一周旅行1:不安だらけの準備編

未知の領域

2010年の8月に祖父の家がある島根県へと輪行をして自転車旅行に出かけました。ロードバイクを購入して何をしようかと考えたときに、一番したいこととして自分の中に浮かんだのが自転車旅行というだけあって、肉体的には非常につらい目にあいましたが楽しい思い出となりました。そして、また必ず自転車旅行に行こうと考えていました。

そして、日がたちようやく2回目となる自転車旅行に行く気になったのが、2011年の5月末でした。初めての自転車旅行から9か月も経過してのことです。

さて、どこに行こうかと考えたのですが、やはり関西地方に住むものとしてロードバイクに乗っている以上、必ず一度は走っておきたいところとして滋賀県の「琵琶湖」がありました。この琵琶湖を一周走ることに決めます。

が、大阪から出発するとして、琵琶湖を一周となるとおおよそ300km以上の距離があることがネットで調べてみるとわかりました。正直、この時の私は長距離を走る自信がありませんでした。

というのも、この時点で私が100km以上のロングライドに出かけたのは、たったの2回しかなかったからです。一度目は大阪から琵琶湖の一番南のほとりまで行って帰ってくるという100kmのライドで、もう一つは大阪から海沿いを通って和歌山城に行くという平坦の120kmでした。

しかも、この2つのライドは両方とも大変な目にあっていたのです。琵琶湖に行ったときには直射日光のあたるベンチに腰かけてコンビニで買った昼食を食べているとオートバイに乗ったおじさんが話しかけてきて、延々と長話をしてきたのです。なぜかその長話に適当に相槌を打ってしまっていたのですが、その間に全身がものすごい日焼けになってしまったのです。

この日焼けはまさに「火傷」といってもいいくらいのレベルで、両腕両脚の皮膚が湯葉のようにペラッとめくれて、さらに皮膚の下に汗がたまって痛みまで出てくるというもので、完治までに3週間以上かかったのです。そんなことがあり、ようやくもう一度100km以上にチャレンジしてみようという気になっていったのが、和歌山城でした。

が、この和歌山城へのライドの帰りもトラブルがありました。いきなり、クリートのネジが外れて飛んで行ってしまい、途中からは片脚ペダリングで帰るという羽目になってしまったのです。そんなこんながあったため、この琵琶湖一周旅行に行くまでの100km以上の経験は2回だけ、最長距離も120kmというものでした。

そのため、この300km以上ある琵琶湖一周旅行は1泊で行くか、2泊で行くかを非常に悩んだことを覚えています。安全に刻んで無事に帰ってくるか、それとも自己最高となる150km以上を2日続けて走る1泊とするか、かなり大きな違いになっていました。

どのくらい悩んだのかは定かでないですが、この時出した結論は、1泊で琵琶湖を一周して帰ってこようというものでした。自分が150kmを走れるのか、走れたとしてどのくらいの時間がかかるのか、走りきれたとして次の日も同じ距離を走ることが可能なのか、どれも全く分かりませんでしたが、とにかくチャレンジしてみることに決めました。

さて、初めて自転車旅行に行ったのは島根県ですが、これは泊まったのが祖父の家であり正確には旅行とは言えないかもしれません。この時が実質初めての自転車旅行と言えるでしょう。さらに言えば、私はこの時まで一人旅というものをしたことがありませんでした。果たして一人旅というものをできるのか、楽しめるのかとさまざまな不安を抱えていました。

とりあえず、まず一番にしたことは宿探しです。とりあえず琵琶湖を一周ぐるっと回って帰ってくることだけを決めています。この場合、宿をとる位置によって1日目と2日目で距離に差がつくことも考えられます。しかし、さすがに自己ベストが120kmのときに、200km近い距離は到底走り切れるとは思えませんでした。そのため、安直ですが両日とも同じくらいの距離になるように、琵琶湖の北側で宿をとるのがいいかと考えます。

もう一つ気になっていたのは、宿での自転車の保管でした。今ならばそこまで心配はしないのでしょうが、この時は「もし宿に泊まっている間に自転車が盗難にあったらどうしよう」ということが非常に心配だったのです。せめて自転車の保管場所となるスペースがあるところでなければ、不安で眠れないかもしれないと考えていたのです。

そこで、目に留まったのが湖北にある国民宿舎つづらお荘でした。ここにはバイク・自転車の駐車場所有という情報が載っていたため、それなら大丈夫だろうと思い、このつづらお荘に泊まることに決めました。

宿泊地も決め、走行ルートもきっちりと調べて後は装備品についても新しいものを導入することにしました。この時に導入したのは2つのアイテムです。

一つはダイナパックです。前回の島根県での自転車旅行では走っている時にウエストポーチを付けていました。着替えなどはすべて祖父の家に置いておけたからです。しかし、今回は宿に一泊してそのまま帰るためもう少し大きな荷物を入れるアイテムが必要だったのです。

そこで私がとった行動は「ネットの情報をうのみにする」ということでした。その時に得られた情報の中に「ロードバイクなどで長距離を走るときにカバンを背負っているとものすごく疲れる。それを防ぐためには必ず自転車に荷物を積めるようにしろ」というものでした。

住田さんには「一泊くらいならリュックを背負ったほうがいいよ」と言われていたのですが、結局ダイナパックDXという、シートポストに金具を取り付けて固定する大きなサドルバッグのような荷物入れを購入することにしました。後から考えると、やはりリュックのほうがよかったと思います。

もう一つは、長距離を走るということを考えて初のダブルボトルにすることにしました。それまでボトルは1つしか使ったことが無かったため、もう一つボトルとボトルケージを購入し、長丁場へと備えることにしました。

この時はスマホも持っていなかったため、グーグルマップで走る予定のルートを描いて、曲がるべき交差点の名前まで丁寧に調べて印刷したものをウエストポーチに入れてすぐに確認できるようにしておきます。

これで、当時考えられるすべての準備を終えました。いよいよ、初めての自転車旅行、初めての一人旅、初めての150km越えライドという初めてだらけの冒険へと出発します。続きます。