前二輪の三輪車に乗ってみた感想

ふらふら

自転車と言えば前後に2つのホイールがついているものという先入観がありますが、海外などでは変わった形の自転車がたくさんあるようです。

それとは少し意味合いが違いますが、日本でも最近は割と見かけるようになってきたのが「三輪車」です。こちらは変わった自転車というよりはどちらかというと「高齢者向けの介護用」とでもいうべき自転車になるでしょうか。

この三輪車に乗る機会があり、実際に少し乗ってみることができました。タイプとしては前輪が2つのホイールで構成されている三輪車です。

三輪車

かつては後輪が2つのタイプのものも存在したのですが、現在では前輪が2つのほうが転倒しずらいということが分かっているため、こちらの方がよく使われているようです。

後輪2つのタイプがよく転倒する理由としては体重移動にあります。普段我々は何も考えずに自転車に乗っていますが自転車で曲がろうとしたときは左右にバランスを傾けて曲がっています。決してハンドルを切ったから曲がるというわけではないのです。

この左右に体重を傾けるというほぼ無意識の動作によって曲がろうとした際に後輪2つのタイプだと自転車ごとバランスを崩しやすく、そのままズテンと転んでしまうようなのです。そのため、三輪車に限っては曲がる際には体重移動ではなくハンドルを切って曲がっていく必要があり、もしも体重のバランスを傾けても転倒しにくいように前輪2つという構成になっているとのことです。

しかし、実際に乗ってみると「ハンドルを切って曲がる」というのは思った以上に難しかったです。

三輪車のサドルを思いっきり上げて乗ると小径車と同じような感覚でペダルを漕ぐことはできました。そのため、普通のママチャリ程度のスピードも出せるのです。

しかし、ハンドルを少しでも切ったら即座にその角度分が2つの前輪の方向転換として動いてしまい、まるで勝手に自転車が動いているかのように右へ左へと斜めに進んでいくのです。

そのため、三輪車の場合真っ直ぐに進みたい場合はハンドルをしっかり握って進みたい方向へ向けてビシッと角度を合わせてその角度を維持し続けるという必要があります。さもなければ左にずれて進んでいき、それを戻そうとして反対にハンドルを切ると今度は右に向かって進んでいき、それを戻そうとするとさらに左に進んでいくというようにまるでジグザグ走行になってしまうのです。

さらに今回は小雨も降っていたので片手で傘を持って、ハンドルは右手だけで持っていたので余計に難しかったです。何かにぶつかりそうになった時に方向修正しようと無意識に体重移動を行っても方向が変わらないため、あわててハンドルを切っても思ったように曲がらずブレーキをかけるということが多々ありました。電柱・フェンス・路駐している車などにぶつかりそうになったりとなかなかスリリングな経験でした。

また、ハンドルを切って曲がるとありますが、ハンドルを切っても斜め前方に移動することしかできないため、Uターンすることができませんでした。これも実際に乗ってみると思った以上に不便です。今来た道を戻ろうと思ってもうまくUターンできないため自転車から降りてUターンしようとするのですがそれでも方向転換はできません。最終的には前輪を持ち上げてくるっと回るしかないのですが、この際前輪が2つもついているので結構重たいのです。とても高齢者にはUターンというのはできないだろうなと思いました。

さて、今回はおそらくこれから乗る機会がまずないであろう三輪車に乗る貴重な経験をしましたが、同じ自転車として乗ろうと思うと乗れない、全く別の乗り物なんだなと思いました。

この三輪車を乗りこなすもっとも重要なポイントは「スピードを出さないこと」です。ハンドルの角度が少しでも変われば左右に振れるため、スピードを出していればそれだけふり幅が大きくなってしまいます。これを防ぐためにもゆっくりと走る必要があります。公式には5km/h程度で乗るようにと指示されているようです。

今までは「ゆっくりと乗っているな」「もう少しスピードを上げられないのかな」と思いながら三輪車を見ていましたが、スピードを上げないことが一番の運転方法であるというのが分かり、考えを改めないといけないなと思いました。