ロードバイクのみの運動では骨がもろくなってしまうという話

骨が作られない

ロードバイクはかなりの運動量になるスポーツですが、その反面体に刺激が少ないスポーツとしても知られています。

体への刺激が少ないのはありがたいことでもあるのですが、問題となることもあり、ほかのスポーツをしたときと比べて骨が作られない傾向にあり、ロードバイクにしか乗っていない人は骨がもろくなってしまうということもあるようです。

そのため、体が成長期の子供にはあまりロードバイクはよろしくないという話もあるようです。どうしてなのか少し解説してみようと思います。

まず、骨というのは常に一定量が体にあるわけではありません。体の中では見かけ上同じ量の骨があるように見えても、常に古い骨が壊され続けて新しい骨がどんどん作られているため一定の量があるように見えるのです。

古い骨は壊していく必要がありますのでそのスピードは変わりません。しかし、骨を作るためには新しい骨を作るための材料が必要となります。もしも骨の材料がない状態になってしまえば骨がどんどん減っていってしまうことになります。

骨の材料は「カルシウム」です。これはよく知られていますね。カルシウムが摂取できる食品は牛乳や乳製品、小魚や小松菜などがあります。特にカルシウム=牛乳というイメージもありますが、牛乳は1瓶200mlに対してカルシウムが約200mg入っているためわかりやすいもの特徴です。

カルシウムは大体1日に600mg以上は必要になるといいます。牛乳だけで取ろうと思ったら毎食1瓶は飲む必要があるということになります。さすがに毎食ごとに1瓶飲むのは大変ですので小松菜などほかの食材からもしっかりと取っていく必要があります。

ちなみに2300mg以上を恒常的にとっていると逆に体に悪いといわれています。しかし、現実的には食品から毎日2300mg以上とるのは困難で多くはサプリメントの飲みすぎが過剰摂取につながっているようです。気をつけましょう。

さて、骨の材料のカルシウムを取っていれば骨が作られるのかというとそうではありません。単に牛乳を飲んだとしても体にはうまく吸収されないのです。そのためカルシウムを効率よく吸収して体内に取り込むためにも「ビタミンD」が必要になります。このビタミンDはカルシウムの吸収を高める働きがあるのです。

ちなみにこのビタミンDはサプリメントとして登場したときに初めて「(カルシウムの)サプリメントを取るために必要なサプリメント」などと言われました。カルシウムのサプリメントを使う場合にはビタミンDを取るように心がけておかないと意味がないことになってしまいます。食品から取るには緑黄色野菜などがいいでしょう。

とにかくこれで骨の材料となるカルシウムを効率よく体に取り込むことができるようになりました。これで骨は問題なく作られるのでしょうか。

正解は作られません。なぜでしょうか。それは骨を作るには体を動かす必要があるのです。これは単純に動かすだけではなく、骨に衝撃を与える必要があります。

この運動が一番問題になったのが宇宙飛行士の話です。宇宙空間では重力というものが存在しません。そのため、宇宙空間を漂うロケットの中などでは移動は壁をほんの少し押してやるだけでも可能になります。

初期の宇宙飛行士たちはこのように宇宙に行ったときには大した力も使わずに宇宙を旅して数週間後に地球に帰還しました。すると筋力が低下して立てなかったのはもちろんのこと、骨ももろくなってしまっていたのです。ここでようやく、骨を作るには骨に衝撃を与える必要があるというのが分かってきたのです。

さて、これでようやくロードバイクの話に戻ります。ロードバイクは運動量こそすごいものの、基本的にはペダルに座ったまま、クランクを回して舗装された道路を走るだけです。体で動かすのは脚のみということです。

この脚はペダルをクルクルと回すのですが、ペダルは脚の動きを効率よく前進するエネルギーに変えるために無駄な抵抗なく回るようにできています。つまり、ペダルとどれだけ勢いよく踏み込んだとしてもペダル自体はその力から逃げるように後ろにずれることになります。

要するにペダルを踏み込んでもその反動が脚に伝わることがありません。つまり骨に対してなんら衝撃を与えることができないのです。これはきれいに舗装されたロードバイク特有のもので、例えば同じ自転車でもMTBであればデコボコの山の坂を勢いよく下っていくため全身に衝撃が加わることになります。MTBでダウンヒルをした場合は体中の筋繊維がずたずたになりますが、この時骨もしっかりと衝撃を受けているということです。

このようにロードバイクはその構造上、どんなに頑張っても骨に刺激を与えられないため骨を作る効果はありません。つまり、ロードバイクでしか運動を行っていない場合には骨が壊される一方で新しく作るペースが遅いためどんどんともろくなっていってしまうといわれるのです。

ロードバイクは心肺機能を高める効果もあるのでいいスポーツなのですが、骨のことから見ると少し物足りない面があるということになります。そのため、「健康のためにロードバイクに乗っている」というのであれば健康のためにもロードバイク以外の運動も行うほうがいいでしょう。同じ自転車を楽しむのであればMTBでもいいですが、MTBで街中を走っても対して意味はありません。

そう考えると一番手っ取り早いのはランニングでしょう。ロードバイク以外の運動として最低でも週1くらいでランニングを行う日を作っておくのが望ましいといえるでしょう。