大阪の秘境:平石峠にロードバイクでチャレンジ

久々のソロライド

梅雨だというのに大阪ではあまり雨が降っておらず、また日曜日が晴予報になっていました。最近は割と短距離を高強度で走ることが多かったのですが、久々に遠くにまで走りに行こうかななどと考えていました。

しかし、その前日の土曜日にボーリング6ゲームとダーツ1時間をしてしまい、帰宅して寝たのが夜の3時ごろでした。一応7時に起きはしたものの二度寝をしてしまい、結局動き始めたのが10時ごろ、しかもこの時間でもすでに室温が高くなっており気分も乗りませんでした。

走りに行こうかどうしようかと悩んでいたのですが、せっかくの晴れの日に走らないのはもったいないので走りに行くことに決め、家を出たのが11時になってしまいました。もうあまり遠くにまで行くことはできなさそうです。

とりあえずいつも通りに大和川のそばを通って東に向かいます。この日は風が西風になっていてスピードが乗りました。しかし、11時の時点で直射日光と暑さによって頭が痛くなってきてしまいます。もともとの計画ではなるべくスピードを落とさずに体に負荷をかけて走ろうと思っていたのですが、そうも言っていられなくなりました。帰ろうかなとも思いましたが、せっかくなのでもう少し走って様子を見ることにします。

石川で右折して駒ヶ谷まで行き、そこからグリーンロードを通っていくコースを走ることにしました。アップダウンが続く道なのですが、軽めのギアで進んでいきます。しかし、頭の痛みが強くなってきて、スタートして45分程度しか経過していないにも関わらず、ボトルの水を頭にかけながら走る羽目になってしまいました。やはりきちんとした睡眠をとって走るべきなのでしょう。

太子町道の駅で一度休憩を取ります。かなりの追い風の影響で時間としてみるといつもよりも速く走っていたようです。アベレージは28km/hになっていました。

頭の痛みは暑さの影響も多い気いだろうと感じていたので、道の駅でアイスクリームを購入してクーラーの効いた室内でゆっくりと食べていました。外ではこの辺りでとれる太子町産のブドウが販売されていました。おいしそうなので買ってみようかとも思ったのですが、そこまで食欲もないため今回はスルーです。ガチガチに凍ったカップアイスを食べ終えたころには何とか体調も回復していました。

店から出ると道の駅のトイレ周りにロードバイクが20台以上駐輪しているのを見てびっくりします。20人の集団というわけではなく、個人か数人グループが大量に来ているといった感じのようです。本当にロードバイクは市民権を得たのだなと思ってしまいました。

さて、体調が少しマシになったこともありもう少しだけ走ってみようと考え直します。行き先はとりあえず景色のきれいな金剛山ロープウェイのほうにでも行ってみようかなと思いました。

出発してグリーンロードを通って金剛山を目指します。しかし、少し行った先にある短いトンネルを抜けて通常ならばそのまま真っ直ぐに進んで展望台のほうに行くのですが、ふと十字路で立ち止まりました。

どうせもうのんびりと走ることに決めたのならば何度も通ったことのある道よりも知らない道の探検でもしてみようかと思ったのです。十字路を左折して山の方に行ってみることにしました。道が続いているのかどうかすらわかりません。

この辺りは本当に大阪なのかと思うほどのどかな集落という感じでした。途中腰に蚊取り線香を付けて走るカブに乗ったおじさんを見て何となく気分がホッとしてさらにゆっくりと走ることにしました。

さらに少し行くと車道が無くなってしまいました。看板があったので見てみると「金剛生駒国定公園」と書かれています。その下に矢印が書かれており「平石峠」とありました。「ひらいしとうげ」と読むのかと思いましたが、正式には「ひらいわとうげ」というようです。何となくここを登ってみようかと思いました。峠まで35分と書かれてあったので自転車ならばもっと速いでしょうし、別に引き返してきてもいいやと思ったからです。

さっそく、平石峠にチャレンジです。颯爽と自転車にまたがり登りはじめました。

平石峠のスタート地点

しかし、道はだいぶ悪く石や木の枝などがいくつも落ちています。ここ最近は頻繁にバーストしているだけにしっかりと路面状況を確認して登ります。

ですがもう少し行った先で急に斜度が上がってしまいました。しかも山の中なので道もかなり濡れています。

平石峠途中の激坂

この部分はロードバイクでは危険かなと判断して自転車から降りました。引き返すことも考えたのですがもう少し行ってみることにします。

路面の状態は固い土(岩?)の上に土がかぶさり、さらにその上に落ち葉や木の枝、石などが落ちておりしかも濡れています。こういうところではビンディングシューズについているクリートなどがツルッと滑ってしまう可能性もあるため一歩一歩しっかりと踏みしめて歩きます。

少し行くと道の状態がマシになりました。

平石峠の路面がマシな区間

ちょっと乗ってみて進んでいきましたが、再び危険そうな道になったので降りて押していきます。

だんだんと道は狭くなっていきます。それどころか道の横は急な斜面になっているので下手をすると踏み外して転落してしまうかもしれません。明らかにロードバイクで来るべき道ではないためもう一度戻るかどうするか考えましたが、先ほどの急な斜面を降りるのも怖そうなので行けるところまで行ってみようと考えました。

なぜこんな道を歩いているんだろうとも思いましたが、道の横には小川があり、トンボやカエル、カニなどが視界に入ります。大阪市内に住んでいるとこれらの生物は全く見ないため、たまにはこういうのも悪くないかなと思ってしまったのです。ただ頭の中では常に「蛇が出てきたときはどうしようか」と考えていましたが。

しかし、この平石峠は不思議な道でした。道の先を見上げるとちょうど空が開けているので「もうすぐ峠を越えるとこまで来ているのではないか」と思うのですが、実際にはずっと登り続けていくことになります。思った以上に登らないといけないんだなと思った時には引き返すことすらできないところまで来ていました。

さらに登っていくと、道の幅も狭くなっていきます。ついには自分の体の横に自転車を押して歩くとギリギリというところまで来ました。それでも登り続けます。

すると今度は岩や木で段差ができたところまで出てきてしまいました。ついに自転車を押すこともできなくなり、仕方がないのでシクロクロスばりにロードバイクを肩にかけて歩くことになってしまいました。初めて肩にかけて歩きましたが、思った以上に視界を塞がれてしまうためさらに歩く際に集中力が必要になりました。

何度か自転車を担いだりおろしたりしながら進んでいくとようやく峠を越えたようです。菩薩像が置いてありました。

平石峠にある地蔵

置いてあった看板を見るとこの道とクロスするように「ダイヤモンドトレイル」という二上山や竹之内峠、葛城山までを縦走する登山道が続いているようです。しかし、ここまで登ってきた道は登山道というわけではなく704号線という府道になるようです。

これで平石峠に来たわけですが、一番の問題はここからでした。この峠から大阪に行こうが奈良に行こうが、どちらにしても下って行かなければならないのです。ここまで来て戻るのももったいないので奈良側に降りていくことにしました。

大阪側の道はどちらかというと硬い土だったのですが、奈良側では土が柔らかくなっているところが多かったです。おおよそ10%はあるであろう斜度の道で一歩足を踏み下ろすとズブズブとシューズが地面にめり込んでしまいます。ロードバイクのビンディングシューズがここまで泥だらけになったのは初めてでした。

しかし、それは問題ではありません。本当の問題は左膝にありました。

実は最近ランニングもしてみようかと思って近くの公園を1時間ほど走ったのですが、ゆっくりと走ったにもかかわらず左膝に痛みが出るようになってしまいました。普通に歩いている分には問題ないのですが走るとすぐに痛みが出てしまいます。ロードバイクに乗っている時には痛みは出ません。

この道でも今まで歩いてきて痛みは出なかったのですが、どうやら下りというのは登りよりもはるかに膝への負担が大きかったようです。どんどんと痛みが増してきますが、まだまだ道は続いていました。

もしこれがマウンテンバイクなどであれば自転車に乗って下りていくこともできたのかもしれません。しかし、ロードバイクということもあり、もし自転車に乗って下って怪我でもしたら助けも呼べません。

ゆっくりと下っても痛みは変わらずどうしたものか途方に暮れかけたのですが、足のつま先を若干外側に向けて歩くと痛みが多少マシになることに気がつき、変な歩き方でちんたらと下っていくことになりました。

痛みが出たときは泣きそうになりましたが、奈良側に降りてきたのは正解だったようで途中から道路がアスファルトに変わりました。そこからは自転車に乗って下っていくと、ついに見知った道路である竹之内峠(街道)に合流することができました。

大変な目にあったなとは思いましたが、車道に出ると一気に蒸し暑さを感じます。山の中の木漏れ日のしたというのは格段に涼しいのだなと改めて実感しました。

真夏のロングライドは気温的にしんどいですが、MTBであれば暑さを気にせずに楽しめるのかもしれないなと思いました。もう二度とロードバイクでこの平石峠は来ないでしょうが、自然と触れ合えてよかったです。