ロングライドで出会った自転車乗りに山岳グランフォンドin吉野について聞いた話

平石峠を越えて

前回の大阪の秘境:平石峠にチャレンジからの続きです。

ロードバイクに乗ってロングライドに出たはずが、いつの間にやら山の中を自転車を担いで歩いているという事態になってしまいました。何とか無事に下山できて復帰した舗装路は何度も通ったことのある竹之内峠でした。

このまま竹之内峠を登って大阪に帰ろうかとも一瞬考えたのですが、やはり私はロードバイクに乗りに来たのであって登山をしに来たわけではありません。もう少し走ろうと思い奈良側に下っていきました。

といってもあまり遠くにまで行く気分にもなれず、とりあえず30号線で右折して南に進んでいくことにしました。

しかし、平石峠は本当に山の中にあり、かすかに木漏れ日が差し込む程度だったのですっかりと忘れていましたが、舗装された道路にまで出てくるとこの日がかなりの気温の高さだったことを思い出させてくれました。間違いなく山の中とは10℃以上違うのではないでしょうか。

序盤から頭痛がしていたこともあり、30号線は頑張らずに走ることにしました。この道は登りが多めのアップダウンになっていていい練習になりそうなのですが、道幅が細い割には交通量が多く走りにくかったです。

アップダウンをいくつか越えていくとだんだんと元気がなくなってきます。軽いギアでダンシングしてスピードが全く乗らなくなってきたのですが、それでも少しでも距離を走ろうと思い金剛トンネルくらいまでは行こうかと考えていました。

しかし、309号線との交差点の手前にある電光掲示板を見てそんな考えは吹き飛んでしまいました。それには現在の気温が表示されるようになっていたのですが、なんと気温が37℃になっていたのです。

先週金剛トンネル(大阪側)のスタート地点である観心寺近くでは気温が23℃程度でした。多少標高が違うとはいえあまりにも暑くなりすぎです。「これ以上走ったら死んでしまう」と思い、金剛トンネルまで行くのはあきらめて水越峠から帰宅することにしました。

といっても山の中の平石峠を自転車を担いで乗り越えてここに来るまで休憩していなかったため長柄交差点のすぐ近くにあるコンビニで一度休憩を取ることにします。

トイレを借りてジュースとアイス、シュークリームを購入して補給しようと思ったのですが、コンビニの外は日影が無くかなりの暑さです。どうしようかと思ったのですが、後からこのコンビニの中には机とイスが置いてあり、客が飲食できるようになっていたのでそこで食べることにしました。

といっても小さい机が2つとイスが計4つしかなく、すでに3人が座っていたので相席させてもらうことにしました。うち2人はロードバイク乗りのようです。

もう1人は車で来た人のようで私を含めて3人で走りに来たのかと尋ねてきました。「いいえ~私は1人で来たんですよ」と答え先ほど見た気温の話をすると「車でもしんどいのによくやるな」と言っていました。エアコンがついているのに何がしんどいのかと思ったり思わなかったり。

その人が「お先です」と言って旅立った後、購入したジュースを飲みアイスをほおばっているともう片方の席に座っていたロードバイク乗りの1人が話しかけてきました。どうやら相方さんがハンガーノック気味でコンビニに立ち寄ったようです。

「どこ走ってきたの?」「平石峠です」「え?あそこ通れるの?」「ロードバイク押してきました」などと話が弾みます。

どうやらこの2人組は朝から吉野のほうに走りに行っていたようです。場所がよくわかりませんでしたが、標高1000m以上のところを走りに行っていたので今日でも涼しかったよと言います。そこに行くまで自体が大変だろうと思うのですが。

聞くところによるとこの日走ってきた道は山岳グランフォンドin吉野のコースの一部だったようですが2年ほど前に道が崩落して通行止めになってしまっているそうです。しかし、自転車はするすると通れることから現在はロードバイク乗りがたくさん通っている道だといいます。

山岳グランフォンドin吉野」というのは以前アウグーリオの走行会で参加メンバーの一人が教えてくれたイベントです。10月に吉野の山の中を走り回るイベントでレースではないのですが、そのハードさがすさまじいようです。コースがショート・ロング・スーパーロングに分かれていますがスーパーロングに至っては200km近い距離があります。

しかし、参加したことのない人ように試走会も用意されており人気のあるイベントのようです。興味はあったので話を聞いてみることにしました。

この2人はすでにショートコースとロングコースをクリアしており、今年はスーパーロングにチャレンジしようと考えているようです。完走率は6割を切っているというすさまじくハードなコースです。

公式サイトにはこの山岳グランフォンド吉野は荒れた道を走りパンクやバーストが起こりやすいから予備タイヤも用意するようにと書いてあったのを思い出します。それについても尋ねてみると帰ってきた返答は予想外のものでした。

道はひどいし獲得標高も4000mを越えるが問題はそこではないといいます。問題なのは下りが危険なところがあるようです。荒れた路面で急な坂を下るのにすぐ隣は崖のようになっていて危険なのだとか。以前一度イベント時に雨が降ったことがあり、その時は完走率も50%を下回ってしまったくらいだといいます。

ただスーパーロングは誰にでも出られるわけではなくショート・ロングをこなしてきた人にしか出られないので心配しなくてもいいよと言われました。逆にベテラン勢が完走率50%を切るというのが恐ろしい気もしてしまいます。

試走会については本番前までに3回行いますが、すでに1回目は終了しているようです。公式サイトを見ると2・3回目は講師として三船さんが来るとあったのですが1回目は来ないようでした。てっきり1回目は運営と参加者だけで行くのかと思っていたのですが、どうも違ったようです。奈良県にあるプロロードレースチームの選手が付き添ってくれるのだそうです。恥ずかしい話奈良にプロチームがあるということも知りませんでした。

そのほかもいろいろ気になっていたことを聞いたりしていろいろ勉強になりました。しばらく話していましたがもう一人の人もハンガーノックからギリギリ回復してきたというので休憩終了です。方向が違うのでコンビニでわかれて私は水越峠に出発です。

水越峠は再び頭が痛くなってしまわないようにメディオペースで淡々と登ることにしました。シッティングでペダリングに集中して登っていきます。本当はTTとしてタイムを測ってもよかったのですが、以前一度野犬に追いかけられてからこの水越峠(奈良側)では野犬から逃げられるように体力を温存しておくようにしています。幸いなことにこの日は一匹も見かけずに助かりました。

峠を越えて少し下ってから309号線に復帰します。ここから下りなのでアウタートップで漕いでいたのですが50km/hを切ってしまいます。結構な向かい風です。この日大阪側の登りのタイム計測をしていたら自己ベストを更新していたのではないかと思いました。

そこから27号線を通って石川との合流地点まで40km/h程度で進んでいきましたが、ここでギブアップしてしまいました。コンビニで補給した水分はすべて飲み干して頭もクラクラしてきます。自販機前でコーヒーを購入して飲みますが、それでは足らずペットボトル2本を足してようやく少し回復してきました。熱中症一歩手前のような状態だったのかもしれません。

そして、そこから大和川の自転車道まで行って西からの強風にノックアウト。この辺りからはスピードを出さずに回復走で帰りました。

本当はこの日はロングライドで距離を稼いでおくはずでしたが最終的には80km程度になってしまいました。しかし、平石峠など普段走ることがないところを通ったり、知らない人とであることもできたのでまあよかったのかなと思います。自然や人と出会えることができるのがロードバイクの魅力だなと再認識できました。