初心者クロスバイクと一緒に十三峠チャレンジライド

初ライド初ヒルクライム

1カ月ほど前に友人がクロスバイクを購入したと言ってきました。主な使用法は日常生活の足としてなのですが、一度どこか走りに行ってみようという話になりました。

そこで、私は無理のない範囲でと考えて「とりあえず大阪城あたりにでも行ってみようか」と提案します。しかし、大阪城くらいすぐだろうとの強気の返事が。どこか走って面白いところはないかと尋ねてきます。大阪からはどこも信号と車が多いためなかなか難しい質問です。少し考えた末に「山でしんどいかもしれないけれど十三峠に行くのはどうだろう」と伝えました。

この友人T君は車で十三峠に行った経験があるらしく、すぐに「ああ、あそこか。よし、そこでいいよ」と言ってきました。というわけで、私のほうが大丈夫なんだろうかと心配になる初心者ヒルクライムライドへと行くことになりました。

祝日の朝9時ごろに新石切駅に待ち合わせをします。私のほうは新石切まで自走で1時間ほどかかってしまいます。朝8時に出発して待ち合わせに遅れないように全力で走っていくことになりました。相変わらず赤信号につかまりまくり、インターバルがかかり続けます。待ち合わせ場所に着くまでに結構体力を使ってしまいました。

ここ最近は天候がすっかり秋らしくなっており、日焼けもしなければボトルの中の氷も解けないくらいでした。しかし、この日はかなり暑かったです。待ち合わせ場所についたころにはすでに氷は解けきっており、アームカバーをつけていない腕はうっすらと赤みがかっていました。これは大変な一日になりそうだと感じます。

私がついてしばらくするとT君も待ち合わせ場所にやってきました。お互いの自転車を見せ合います。今回T君が初めて購入したスポーツ自転車としてのクロスバイクですが、話に聞いていた通り街中を走るために作られたものでした。なによりもまず気になったのが、変速機です。後ろが8段変速なのですが、フロントはギアが1枚だけでした。自転車を手に持った感じでは重量も13kg以上はありそうなので、これで十三峠はかなり大変だろうなと思いました。

まあ、心配しても始まらないのでとにかく走り始めることにします。スタートしてすぐにトラブルが発生します。走り始めた瞬間にT君のハンドルについていたライトが取れてしまいました。どうもキャップをひねって電池を入れるタイプの小さなライトなのですが、ちょっとした振動でそのキャップが外れてしまうようです。そういえば私も初めてライトを買った時に同じような故障に遭遇したなと思いだしてしまいました。

道路に散らばった部品と電池を拾って再度走り始めます。最初はT君がどれくらい走れるのか分からないので私の前を走ってもらいました。思ったよりも速く平地で32km/hほどのスピードが出ています。ロードバイクに乗って少し練習すればすぐに私よりも速くなりそうだなと感じました。

軽く話をしながら15分ほど走ると目的地である十三峠のスタート地点にやってきました。大竹7丁目の交差点でここがスタート地点で頂上の駐車場がゴールになると伝えます。どのくらいで登れるかと聞かれましたが、さっぱり予想がつかないので「30分くらいじゃないかな」とおおよその見当をつけて答えます。とりあえずは足をつかずにゴールすることを目標にしてはどうかと言っておきました。

彼のクロスバイクにはボトルケージが取り付けられないようで、ペットボトルやウインドブレーカーなどの荷物をリュックに背負ってきていました。しんどければリュックを持つとも言いましたが、大丈夫だというのでそのままスタートを切って登りはじめます。私はT君の後ろにべったりと張り付いて声をかけながら一緒に登っていくことにしました。

もともとT君は剣道をしており、今でも2日に1回は軽くランニングをしているようです。おそらく体力はそこそこあるのでしょうが、やはり自転車では使う筋肉などが違ったようです。登りはじめてすぐに「脚が痛い」と言っていました。ギアが重すぎるのも問題なのでしょう。フラフラとふらついており、道の左側ギリギリを走るので、危うく溝から落ちるのではないかという場面もありました。「もっと道の真ん中寄りを走れ」などと声をかけて登っていきます。

法科大学を過ぎたあたりでしょうか。上から4人ほどの中学生男子が下ってきました。全員ママチャリです。彼らはこの峠をママチャリで登っているのだろうかと2人で話したりしていました。脚が痛いとは言いますが、話しかけるときちんと返事を返してくるので心拍は余裕がありそうだなと感じました。

登りながら「この先の道はこうなっていて、そのあとこう変化する」などといろいろアドバイスをしようとしましたが、「大丈夫だ、道は知ってる。女を口説くのに何度も来てるから」と言ってきます。思わず置いていってやろうかと考えてしまいました。

しばらく登っていると反対車線からロードバイクが下ってきます。すれ違いざまに相手が会釈をしてきたので、こちらも会釈を返しました。するとT君は「今のは知り合いか?あいさつしてきたぞ」というので、山を登るロードバイク乗りはみんなお互いにあいさつするんだよと教えておきます。その後も次々とすれ違うロードバイクはみんなあいさつをしてくれました。

さて、道は1車線になると斜度もほぼ一定になってきます。T君の後ろを走りながらサイコンを見るとスピードは5~7km/hほどでした。一生懸命走るT君の後ろでゆっくりとついていっているだけなのですが、この時私自身もやはり走るのが下手なんだなと感じました。ゆっくり走っているにも関わらず真っ直ぐに一直線に進んでいないのです。ゆっくり走って真っ直ぐ進めないのにスピードを出したときに真っ直ぐ走れるわけがありません。それだけ無駄な力を使っているということにもなるので、やはりきちんと真っ直ぐに走れるようになる必要があるなと感じました。

しかし、私以上にT君は真っ直ぐに走れません。当たり前ですが蛇行しまくるのですが、途中からは道路の右端にまで行ってしまいました。その都度「対向車が来ると危ないから左寄りを走れ」と言って引き戻します。私のほうが生きた心地がしませんでした。

この日は天気も良くほどほどに風もあったので気持ちよかったのですが、その分車も多くなかなか神経を使いました。しかし、残り1kmを切るあたりの水呑み地蔵の駐車場あたりを越えるともうすぐゴールだということでT君もペースアップを開始します。その甲斐あってかかなり大変そうでしたが、無事にゴール地点まで脚をつかずにたどり着くことができました。

私のサイコンで測ったタイムではスタートしてから34分ほどが経過していました。後から考えると飲み物であるペットボトルが背中のリュックに入っているため、一度も給水していないことではないかと思いました。よく頑張りました。

十三峠を登ったクロスバイク

頂上で休憩していろいろと話をしていると、ほかのロードバイク乗りが何人も登ってきていました。中には一度すれ違って下って行った人が再び登ってきていたりもして非常に驚いていました。

頂上で長めの休憩をとって、さてこの後どうしようとなります。時間帯はまだ早くここで下っていくと昼食を食べるには少し早すぎました。そこで信貴山ののどか村のほうまで行ってみるかという流れになりました。のどか村までのフラワーロードは意外とアップダウンが激しいので大丈夫だろうかと思いましたが、本人がいけるというので行ってみることにします。

十三峠を奈良側に下っていくと「路面が荒れていて怖いな」と言ってきます。ここの路面が荒れていると思うならば大阪側などは未舗装路みたいに感じるかもしれません。こっちに来てある意味正解だったかなと思いました。

フラワーロードまで下りてきて信貴山へと向かいます。が、途中の登り区間でやはり脚にダメージが残っていたようなので、無理せずゆっくりと進むことに。この辺りは紅葉の時期に来るときれいだよと話したりしながら、緑色の山を見てのんびりと走っていきました。

さて、のどか村へ向かっていると途中にお寺があります。朝護孫子寺というお寺です。ロードバイクに乗って数えきれないほどこの寺の前を通ったことのある私ですが、今までここに入ったことがありませんでした。T君が何気なく面白そうだから見に行ってみようというので初めて入ってみることになりました。

これがまた驚くばかりの光景が広がっていました。てっきりお寺がぽつんとあるだけなのだろうと思っていたのですが、駐車場から参拝道を通っていくと、この辺りの山に朝護孫子寺の建物がたくさんあるのです。全部歩いてみて回ったら1時間では足りないのではないでしょうか。こんなに広く規模のでかい寺だったのかと驚いてしまいました。

全部は回れないので本堂だけにでも行ってみようということで歩いていきます。こういう時はクリートでは見て回りにくいのが欠点でしょうか。いつもは走ることだけが目的で自転車に乗っていますが、こういうのも面白いものだなと思いました。

結局30分以上お寺にいたようです。ここから一度のどか村に行き、そこから葡萄坂を通って下ることにしました。が、この日は本当に車が多かったです。今まで見たことが無いほどの車の多さで、葡萄坂からのどか村へと通じている道は大渋滞になってしまっていました。

何とか、渋滞を潜り抜けて途中からは下りやすくなってきました。しかし、クロスバイクのT君は下りで遅れます。後でわかったのですが、ブレーキの利きがかなり悪くなっていました。本人はこれが普通なんだろうと思っていたようで、事前に私がチェックしておくべきだったなと思いました。何とか何事もなく無事に下ることができたのでよかったです。

下り終えてから、外環に出てうどん屋で昼食をとり、その後T君の家にまで遊びに行くことになりました。これでこの日のライドは終了です。よく弱音の一つも言わずに走り切ったなと感心してしまいました。逆に自転車の楽しみ方を教えてもらったくらいです。この経験からT君が自転車を好きになって、いずれロードバイクでも買ってくれれば最高だなと思いました。