ロードバイクにエアロバーを付けたときの効果について

空気抵抗を減らす

ロードバイクでスピードを維持して走るというのは空気抵抗との戦いになります。

実走していると目には見えませんが目の前には空気の壁が存在し、この空気の壁はスピードが上がれば上がるほどその抵抗が大きくなってきます。よく言われる話として30km/h以上で走っている時には自分の出したエネルギーのうち80%のエネルギーは空気抵抗を乗り越えるために消費されているといわれます。

そのためスピードを出す、スピードを維持するという場合には常に空気抵抗について考えながら走る必要があるということになります。

ロードバイクはそのあたりのこともよく考えられており、特にハンドルであるドロップハンドルは独特の形をしています。走るシチュエーションによって握る部分を変えることで体への疲労を分散したり、空気抵抗を減らしたりすることができます。なかなか初心者のうちには下ハンを握って走ることに抵抗があるものですが、走り慣れた人は下ハンを積極的に使用して空気抵抗を減らすことに努めています。

しかし、このドロップハンドル以上に空気抵抗を減らしながら走ることができるものが存在します。それはエアロバーというものです。これはドロップハンドルに取り付けて使うことができるのですがこれを使うだけでかなり空気抵抗を減らし、スピードを上げることができるといいます。

初めてエアロバーが登場したときにはツール・ド・フランスでの最終日の個人TTの時です。それまでのステージによって1位と2位では1分近いタイム差があり、逆転は不可能だと誰もが思っていたところにエアロバーバイクを使用した2位の選手(グレッグ・レモン)が会心の走りで逆転し、その年のツール優勝者となりました。これは当時衝撃だったようで、以降のレースではエアロバーを使用する選手が急増したといいます。

さて、そんなエアロバーですが、実際のところどのくらい効果があるんだろうと思っていました。最近はパワー計によって正確な数値が出せるようになっているため、エアロバーを使った時と使わなかったときの数値を計測して比較しているデータがあります。

ターマックSL2、ドロップバー

ターマックSL2、ドロップバー

ターマックSL2、クリップオンエアロバー

ターマックSL2、クリップオンエアロバー

 

これはターマックSL2に乗り、ドロップハンドルとエアロバーでの比較をしています。時速は40km/hを維持してのパワー計測になります。

ドロップハンドル 40.10km/h 306.6w
エアロバー 40.27km/h 268.6w

上記のようにエアロバーを使うとドロップハンドル使用時から約40wの節約ができるということになります。40wというのはかなり大きな差でレースなどの勝負の世界であればもはや話にならないレベルになります。一般人レベルでもパワートレーニングを正確に理解して1年間みっちりとトレーニングを積んで40wのパワーがつけば大成功と言えるでしょう。それがエアロバーを取り付けただけで手に入るというのはやはり非常に効果があるということになります。

さて、そんなことを考えて一時期エアロバーがほしいと思った時がありました。そこで、アウグーリオで住田さんにエアロバーに興味があると話してみると「あなたのロードバイクの乗り方ではエアロバーはまず必要ないよ」と言われてしまいました。

確かに週末にロングライドを楽しむのが主な使い方であり、エアロバーのようにとっさにブレーキを掛けられないものを使って走るようなコースもほとんどありません。大阪でいえば平地には信号が山ほどありますし、自転車道では人がたくさんいます。また、大阪を抜けるころには奈良や和歌山へ行くために山がそびえたっているため、これまたエアロバーを使う機会というのはありません。

エアロバーというのは確かに効果のあるアイテムですが、趣味ライダーには猫に小判のものなんだなと思います。それでもほしいという人はあってみてもいいでしょう。