第5回堺浜ナイターエンデューロ3:コーナーの下手さとインターバル走

インターバルトレーニング

第5回堺浜ナイターエンデューロ2からの続きです。

エンデューロがスタートしてから1時間ほどが経過したころでしょうか。自分のペースで黙々と走っていたのですが、ふとゲップが出ました。何となくスタート前に食べたカレーやスパムおにぎりの臭いがしたような気がします。今までの経験からか何となくこのゲップでスタート前に補給したエネルギーは使ってしまったのだろうなと感じました。

補給食などを持っていない私はこの時点で本来ならばピットに入って補給でも取っておくべきだったのだと思います。ただ1時間5~10分経過したあたりでこれはと思う集団にドッキングすることに成功したのがその考えを捨てさせてしまいました。せっかく走ってきてよさそうな集団にもぐりこんだところでピットに入ってしまっては、またこの集団に合流できる保証もありません。どのみち最初から1時間頑張って走ろう、というくらいの目標だったため、この際行けるところまで走ってみようと考えました。

スタートしてから1時間以上が経過すると疲れもかなりたまってきていました。この集団はおおよそ36~38km/hほどでコースを回っていたのでしょうか。うまいこと集団の中ほどに位置取りをして、休めるところでは脚を止めて回復するように心がけておきます。

しかし、集団にもぐりこんでからはここまでとは少し違う走り方になりました。それはスピードの緩急がついたということです。これまでは自分のペースだけで一定の力で走ってきていましたが、集団内では休めるときと力を使わなければならないときが出てきました。特にコーナリングでそれが顕著に現れます。

集団のコーナリングでは曲がるために減速する必要があり、コーナーの立ち上がりでスピードが上がることになるのですが、これが私にはきつかったのです。堺浜のコースではそれほど急な角度のコーナーはないのですが、一か所ある直角コーナーでは私は前を走る人と差が開いてしまったのです。

最初は差が開いても焦らずに落ち着いて詰めていくようにしていました。しかし、それがどんどんとしんどくなってきてしまいます。仕方がないので途中からはダンシングを解禁しました。もともとダンシングはあまりしないのですぐに大腿四頭筋あたりが疲弊してしまうのですがシッティングでは追いつくのが厳しくなってきたのです。どうでもいいですが、1週間前に走っていたときにつかんだ下ハンダンシングのフィーリングは微塵も覚えておらず、ハンドルに体重がかかったへたくそなダンシングでコーナーを処理していきます。

が、何周かしたところでそれも限界が近づいてきました。再び90度コーナーで前の人と差が離れました。その時は「このぐらいのペースを維持すれば追いつけるだろう」と思っていたのですが、次第に前の人が遠のいて行ってしまいます。「これはやばい」と思いながらもどうしようかと考えました。そして、選んだのは全力で追いかけることでした。

思った以上に離れてしまった集団を全力で追いかけると本当にギリギリというところで追いつくことができました。なんとか追いついて一息入れてから後ろを振り返ると誰の姿もありませんでした。どうやら私が作った中切れが原因で後ろの人たちは離れてしまったようです。もう一度離れたら今度は自分の番だなと感じました。

ここにきてようやく頭を使うことにしました。コーナーで前の人と差が開いてしまうために遅れてしまうためにインターバルのような走りをしてしまうわけで、何よりもコーナーで遅れないようにしなければなりませんでした。そこでまずは走るラインを変えてみることにします。

それまでは前の人と同じように走っていましたが、もっとスピードを殺さずにコーナーを抜けるようにしたほうが楽そうだと感じました。そこで、もう少しコーナーをアウトインアウトにしてみます。あまり大きくインに入りすぎるとほかに人がいれば危ないので適宜周りを見ながらなるべく膨らまないようにスピードが落ちないようにコーナーを処理していきます。これで多少前についていくのが楽になったでしょうか。

ですが、これでもまだ若干前と差が開いておりそれを詰めるのに苦労してしまいました。「何がいけないのだろうか」と思い、前を走る数名を観察しながらコーナーを曲がっていると、どうもコーナーの立ち上がりでペダルを回し始めるのが私は少し遅かったようです。そこで意識して若干早めに回し始めるように心がけました。

これでなんとか先ほどまでよりはコーナーで置いていかれるのが減ったように思います。これでいけるところまでついていってみようと思いつつも、自分の体が限界に近づいているのが分かりました。先ほど攣った右ふくらはぎのみならずほかの部分まで攣りかけた状態になっていたのです。この時は左右のふくらはぎと股関節前面の腸腰筋あたりがビクンビクンと痙攣する手前にまでなっていました。

そして、ついに集団とお別れするときがやってきました。またもやコーナーの立ち上がりで離れてしまい、今度は追いつくことができなかったのです。が、とりあえず「万が一追いつく可能性はある」と思ってあきらめずに走っていきます。ですが、やはり集団に追いつくことはできませんでした。

さて集団から置いていかれてしまったのでこの後どうしようと考えます。1時間経過あたりでは補給に入ろうかと考えてはいましたが、今度は別の考えも出てきていました。それは「一度休憩したらもう一度走るのは難しいかもしれない」というものです。このままピットに入ったら最後出てこないのではないかと思えたのです。

そんな時に前方に一人の姿が見えました。黒色のジャージを着た人が走っています。この人は確か先ほど私がいた集団で私の前を走っていた人に間違いありません。どうもその人も集団から千切れてしまっていたようです。

ですが、その人の姿を後方から見ていると一人でもかなり頑張って走っているようでした。そこで、頑張ってスピードアップを試みてこの黒色ジャージの人に追いつき、後ろにつかせてもらうことにしました。

私はかなり疲れていてとても自分ではペースを保てなかったのですが、この黒色ジャージの人についていくことで最後の力を出し切ることにしようと決めました。後ろについてこの人を見るとお尻の筋肉がしっかりしており、平地が速い人なんだろうかという印象を受けました。が、あまりうまいタイプでもなさそうかなという印象でもありました。そしてそれはどうやら当たっていたようです。

この黒色ジャージの人はすでに集団から離れて一人で走っている状態にもかかわらず、なぜかスピードに緩急をつけて走るのです。直角コーナーの手前あたりまでは少しおとしめのペースで走っているのですが、なぜかコーナーを抜けてからは加速していくのです。しかも、このペースアップの区間が長いので後ろについていても疲れてしまいました。なぜかゴールラインを越え、スタートライン手前あたりまでを速いペースで走っていました。

誰かこの辺りに知り合いでもいて写真を撮ってもらっているんだろうかとも思いましたが、それにしてはペースの速い区間が長いなと感じました。それでも黒色ジャージの人はまだまだ余力がありそうで、私のほうがいつこのインターバルトレーニングについていけなくなるかという感じでした。

そして、スタートしてから2時間15分ほど経過したときについに後ろに着くことができなくなってしまいました。あっという間に黒色ジャージの人の姿が見えなくなってしまいます。前に人がいなくなるとガタンとペース落ちてしまいました。なんとスピードは33km/hも保てなくなってしまいます。

ボトルの中の水も空っぽになり、膀胱はトイレに行かせろと苦情を言ってきます。何より疲れて視線が下に下がってきてしまいました。この状態では走っていても危険が増すだけなのでピットに入ることに決めました。まだまだ時間は残っていますが、満身創痍の状態になりながらピットに転がり込んでいきました。続きます。