第5回堺浜ナイターエンデューロ4:ピットイン後の失速とラストの脚攣りゴール

オールアウト

第5回堺浜ナイターエンデューロ3からの続きです。

スタートから2時間15分ほどが経過したころでしょうか。ピットインすることにしました。

まずはなんといってもトイレに行くことが先決でした。今にも出そうな状態だったため、ピットスペースには駐車せずにそのままトイレのところまでロードバイクで移動してササッとトイレを済ませます。走っている時には両脚ともに攣っていましたが、幸いなことに立って歩く分には問題ありませんでした。

さて、トイレを済ませてから今度は車を止めいているピットスペースへと移ります。今回はアウグーリオからの参加者が多かったため、車まで行くとみんなが楽しそうにしています。スタンドを一つ借りて自転車を置いてから、スタート前に買っておいたスパムおにぎりの残りひとつを食べることにしました。

もぐもぐしていると「今で何周くらい走ったの?」と聞かれます。そういえば自分が走っている周回数を全く気にしていなかったなとその時になって気がつきました。サイコンには自動ラップ機能がついているので、本来ならばこれを使ってラップ数や一周あたりのタイムなどを見ておいたほうがいいのかもしれないと思いつつも、今までそんな機能を使うこともなかったため使い方もわかりませんでした。

おにぎりを食べ終えて参加賞でもらった水のペットボトルを飲み干してこれからどうしようかと考えます。走っている時にはもうしんどいので適当に休憩してもいいかなと考えていました。しかし、自転車を降りてみると「まだ意外と走れるんじゃないだろうか」という考えが頭に浮かんできました。

おにぎり一つではとてもエネルギーが足りないような気もしますが、ピットに入るときに見た一つしかない出店にはお客さんが列をなして並んでいたので、そのまま走ることにします。また、空になったボトルはほかの参加者さんから水をもらいボトル満杯に詰め込みます。そして、そのまま再びコースへと向かっていきました。

ピットからコースに合流するときにかなり大きな集団が駆け抜けていきました。いきなりこの集団には入れなさそうだったので、ちょうど全員が走って行ってからコース上に出るようにあわてずに入っていきます。もうあとちょっとだから頑張ろうと駆け出しました。

しかし、走り始めてすぐにスピードが出ないことに気がつきました。それまでのように走れずただただ体が重く、スピードはなんと33km/hほどしか出ていませんでした。必死にそのスピードを1周ほど維持していたのですが、33km/hすらつらく、とても走れないと思いさらにスピードを緩めることにします。なんと30km/hほどになってしまいました。

が、これは前半に頑張りすぎていたため、ある意味当たり前で、予想の範囲内だったとは思います。しかし、ここで困ったのは周りの状況が自分の予想とは違っていたことでした。

1年前に出場したときは3人チームの3番手で、ちょうどラスト45分前くらいの時間帯に走っていました。この時はコース上にいろんなペースの少人数の人がいて、あまり大きな集団というのが無かったように記憶していました。そのため、今回も後半疲れて走れないときは小集団に紛れて走ればいいだろうと考えていたのです。

ですが、今回は全く違いました。ピットから出てきたときに大集団がいた以外は全くと言っていいほど集団が見当たらなかったのです。たまに25km/hほどのペースで1人で走っている人が何人かいたくらいでしょうか。前を見ても後ろを見ても自転車のライトが見当たらず、この時無性に孤独さを感じてしまいました。コース上には200人以上の人がいるはずなのにこんな孤独を感じるとは思っても見ませんでした。

正直なところしんどすぎて30km/hで走っているのもつらくなってきたので、何とか人の後ろにつきたいと考えます。ちょっとだけペースを上げて頑張って走っていると、ようやく3人列車を見つけました。この後ろに無賃乗車させてもらうことにしました。ペースは28~30km/hでしょうか。やはりこのくらいのスピードでも人の後ろに着くとしんどさが全然違います。助かりました。

2周ほど3人の後ろについて走っていたのでしょうか。一息つけたおかげでまた少し自分のペースで走ってみようかなと思えるようになってきます。そこで前に出て再び33km/hほどのペースで走り始めます。この時は33km/hで心拍数は160台後半くらいだったのでしょうか。自分の感覚ではまるで心拍数は180を超えているのではないのかと思うくらいきつかったです。それまでこの堺浜のコースは平坦だとしか思っていなかったのに、この時はほんの少しの勾配がものすごく急な坂道のようにすら感じてしまったくらいです。

5分ほど走ったのでしょうか。またもやしんどくなってペースをがたっと落としてしまいました。一気に30km/hいかに落ちながら横を見ると、後ろの人が私を追い抜いていきます。その人の後ろを見ると6~7人ほどが並んでいました。いつの間に増えていたんだろうかとぼんやりと考えてしまっています。本来ならばこの最後尾にでも入ればいいのに、その力すらなく再び1人になってしまいました。ここで「もう無理だ」と思ってしまいました。後は1人でのんびり行くことにします。

その後何周かゆるゆると走っていると直角コーナー手前あたりで私を追い抜く集団の中にアウグーリオのジャージを着た人がいました。追い抜きざまに後ろを振り返って声をかけてくれます。「後ろに乗っていきますか?」と元気な声でありがたいことを言ってくれました。しかし、私は脊髄反射レベルの速さで「無理、限界。先に行ってー」と答えていました。あまりのスピード差にとても後ろには着くことができなかったと思います。

いったいこの大きな集団には後半だけで何回追い抜かれたんだろうと思いながら走っていました。ちょうどラスト15分くらいのところでまた抜かれてしまいました。ちょうど集団がスタート地点あたりで私を追い抜く形になります。そのすぐ先にはピットからの合流地点があり、その先は緩いコーナーになっていました。追い抜かれても一定ペースでゆっくりと走っていたのですが、いきなりあたりが騒然となってきます。

誰かが叫ぶ声が聞こえてきました。前方からです。「落車!」「落車!!」と何人もの人が叫んでいたのです。どうやら先ほど追い抜いた集団で落車が起こっていたようでした。何の変哲もない緩いコーナーで落車があったようです。1人がコース外に出て倒れており、係員が見ているようでした。開始45分ごろにも落車を見ていたこともあり、やはりこんな平坦で簡単なコースでも落車は起こってしまうんだなと思いました。ラスト15分改めて気を引き締めて走ることに努めます。

その後もクールダウンに近いくらいの遅さで走り続け、ようやく3時間が近づいてきました。あとどのくらい時間があるんだろうかとイマイチよくわかっていなかったのですが、ちょうど斜め後ろから人の会話が聞こえてきました。「ペースあげて行こうか?」「いや、もう時間的に意味ないよ、これがラスト1周だ」と聞こえてきます。確かに残り時間が少ないにも関わらず、スタート地点を越えたあたりではみんなゆったりと走っていました。

最後の直角コーナーを曲がり、後はゴールまでの直線となります。周りには同じくゴールを目指す選手たちがたくさんおり、サイコンを見ると35km/h位になっていました。周りにたくさんいると疲れ切っていても楽にスピードが出るんだなと改めて感じました。

さて、もうゴールなのだから最後くらいは力を出し切って終わろうと考えます。ゴールまでペースを上げるようにダンシングで駆け抜けていくことにしました。ですが、これは大失敗でした。

ダンシングをはじめて数十mほど進んだあたりで激痛が走ります。なんと右脚のふくらはぎはまた攣ってしまいました。あまりの痛さにこけてしまうのではないかと思ったくらいです。急に漕げなくなってスピードが落ちた私に後ろから人がぶつかってこなかったのが不幸中の幸いでした。

ペダリングをやめて立ったままの姿勢でいるとふくらはぎの激痛は少しマシになってきました。そこで、少しでもペダルを回せるようにまずは脚の筋肉を伸ばそうと考えます。ですが、伸ばそうとしても痛すぎて全く伸ばすことができません。最初に攣った時は伸ばしてストレッチしていれば回せるようになったのですが、どうにも無理でした。

そこでサドルの上に腰を下ろしてとにかくゆっくりでもいいから回してみようと考えます。しかし、回そうとして膝を少しでも曲げると今度はその曲げるのすら痛みが出てしまいました。伸ばすことも曲げることもできず、どうしようかと悩んでしまいました。自転車から降りて歩いてゴールしようかとも考えたのですが、歩くことすらできそうにありません。

仕方がないので、ほんのわずかに動く可動域を利用して反対側の左脚をブラブラ動かすことでわずかながらの推進力を得ることができました。その場にいた全員に置いていかれて、ペダルを漕ぐことすらできない状態でゴールラインを越えることになりました。

何とかゴールラインは超えましたが、まだ終わりではありません。そのまま移動してピットに行く必要があるのです。もうブラブラ作戦では前に進まないくらいになっていたので、何とか右足のクリートを外して、後は片脚ペダリングで移動していきました。みんなのいるピットに戻ってこれで終了です。ぼろ雑巾のようになりながらエンデューロを走り終えました。

今回の3時間エンデューロを走り終えてから走行距離が100kmを越えているサイコンを見て、100km以上走ったのは久しぶりだなと思いました。というより、今年100kmを越える走りは5月に行った自転車旅行の3日間だけだったように思います。改めて今年は1年通して走る量が少ないなと感じました。もう少し、距離を走って来年またここで走れたらいいなと思いました。