第6回堺浜ナイターエンデューロ2:スタート後の荒れた30分編

エンデューロ開始

第6回堺浜ナイターエンデューロ1からの続きです。

夜の7時45分にいよいよエンデューロがスタートしました。スタート地点に並ぶのが遅くて全体の3分の2くらいの位置になってしまいましたが、スタート30秒前にコース右側の開いているスペースを移動してとりあえず先頭の人が見えるくらいの位置にまで上がっておきました。

まずはローリングスタートとなっているので、1周ゆっくりと流してから本来のスタート位置を通過してからが本当のエンデューロ開始となります。去年はこのローリングスタートの時点でそこそこ速かった記憶がありましたが、今回はかなりゆっくりと流していました。コーナーのたびにかなり減速するため思った以上に神経を使います。

うまいことスタート地点まで先頭の人が見える位置を保ち続け、スタート地点を越えると急にスピードアップします。が、このスタート直後も去年のような暴力的な速さではないような感じを受けました。

堺浜ナイターエンデューロではレースをコントロールする役割をプロチームであるマトリックスの選手が先頭を走って行っています。確か去年は住田さんが選手の一人に「最初から飛ばしすぎだろ」というと「それが俺らの仕事ですから」と笑いながら言われたという話を聞いた記憶があります。

どうも私の体感でしかありませんが、今年はそこまでむちゃくちゃ速いというわけではないように思いました。そのため、すぐに先頭が見えなくなるだろうと思っていたのがしばらくは見える位置にいられました。

これなら思ったよりも先頭集団についていけるのではないか、という甘い考えが浮かんでいたのですが現実はそう甘くはありませんでした。

去年と違い今年は風が強かったのがこたえました。追い風区間は自然とスピードが上がるため踏まないとついていけませんし、向かい風区間ではコーナーで少しでも前と間が空くと全身に強風を受けるからです。あっという間に私は先頭集団についていくことができなくなりました。

2周と少しくらいで徐々に前との距離が離れてしまい、その差が縮められなくなってしまいました。自分の肉体と相談してみても、どう頑張ってももたないと判断した私は、きっと中切れを埋めるために自分の後ろにいる人が追いかけはじめるだろうと思っていました。

ですが、パラパラと追い抜いて行くだけで複数人で追走集団のように追いかけていく動きがありません。どうしたのだろうと思って後ろを振り返ってみると、驚いたことに私の後方にはだれもいませんでした。自転車のライトすら見えません。

この時になってようやく自分が集団の最後尾にいたのだと気がつきました。どうしよう、後ろから来るであろう別の集団を待つべきだろうかとも思ったのですが、まだ視界内には前の集団を追いかけている人の姿も見えていたので、何とかそれに追いついて後ろにつけないだろうかとあがいてみることにします。

まさか、スタートしてこんなに早く孤立してしまうとは思いもしませんでした。たまに堺浜を一人で走っている時とあまり変わらないんじゃないだろうかという気がしてきます。そんなことを考えて走っている間も時間は過ぎ、ペースが合いそうな集団を見つけられずにいた私は15分経過したあたりで先頭集団にラップされてしまいました。確か去年は20分でラップされたように思うので、今回はかなり遅れたんだなと悟りました。

集団に追い越されてしまいましたが、うまいことこの集団にもぐりこめたので邪魔にならなさそうな集団中ほどに入れてもらい走ることにします。

そうすると、視界の端に立ち止まっている人の姿が見えました。2~3人が歩道に避難しているのを見て落車があったことに気がつきます。前回は3時間走って2回しか見なかった落車ですが、なんと今回は開始15分程度でもう落車があったことに驚いてしまいました。自分も気を付けないとと思います。

さて、この合流した集団はそれなりの人数がいてよかったのですが、あまり安定したペースという感じでもないようでした。微妙に加速と減速が繰り返されて少しずつ体力を消耗させられています。

しかし、それ以上に困ったことはホームストレートでの風の強さでした。普段はメガネをかけて走っているのですが、この日はエンデューロが終わった後に風呂に入っていこうと考えていたので、コンタクトレンズを付けていたのです。住田さんから透明なレンズのアイウェアを借りて走っていたのですが、ホームストレートで真正面から強風を受けるとアイウェアのすき間から入ってくる風でコンタクトレンズが取れそうになっていたのです。

真夜中の走っている最中に視界が悪くなるレベルでコンタクトレンズが飛ばされそうになるため、かなり怖かったです。自然と前と間が空いてその距離を埋めるためにダンシングをするという作業がつらかったです。

そんなことをしているうちに、後方からバイクがクラクションを鳴らして近づいてきました。どうやら私が入り込んでいた大きめの集団というのはいつの間にやら先頭集団からは切り離されておりラップされるくらいにまで離されてしまっていたようです。

この堺浜ナイターエンデューロではコースが時計回りになっており、速い人は左側を通り、遅い人が右側を通るという決まりになっています。そのため、速い人が遅い人を抜くときはアウト側から追い抜くことになります。

クラクションを聞いた私は内寄りに移動して走っていたのですが、なぜか集団にいる多くの人は左を走ったままです。追い抜かれるのにどうする気なんだろうかと気にしていました。

一台目のバイクがクラクションを鳴らしつつ左側を通って我々の集団を追い抜いて行きます。が、追い抜かれた人たちはまた外に膨らんでいきました。そうこうしているともう一台後ろからバイクがクラクションを鳴らしながら近づいてきます。今度こそそのバイクの後ろには先頭を走るロードバイクがやってきてこちらの集団を追い抜いて行きます。

追い抜かれるタイミングがちょうどコーナーを曲がるところで、それまで外に膨らんでいた連中が急に内側に押し込められる形になりました。間の悪いことに私はその時一番内側にまで移動しており、危うく縁石に当たるかという状態になってしまいました。落車しなかったのは運がよかったと思います。

先頭集団に追い抜かれたことで、それを追いかけようと各自がバラバラに動き始めてしまったことでこの集団は崩壊してしまいました。再び散り散りになった人を追いかけるようにして走っていきます。

すると今度は前方で自転車が吹き飛びました。ライトの光がきれいに一回転して人が路上に投げ飛ばされています。見たところ前の人の後輪に後ろから突っ込んで吹き飛ばされたようでした。スタート開始から25分くらいだったと思います。落車のペースが早いのではないかと思ってしまいました。

30分で一度目の交代をする予定にしていたので、その後数周走ってからピットに入ります。何とか無事に帰還しましたが、サイコンを確認すると平均速度の遅さに驚きます。この時点でアベレージは35km/hほどで、前回1度の休憩と後半の失速をしたときの3時間合計のアベレージと大差ないくらいでした。正直なところ走っている最中はもう少しマシなスピードが出ていると思っていたのですが、現実は非常です。

ピットに入り、交代をして休憩をとります。帰ってくるメンバーと「今日は落車多いね」と話し合いました。やはりほかの人も今回は多い気がすると感じていたようです。中には女性ライダーがインコースを走っている時に外からぶつかりながら追い抜いて行かれたという話もありました。

とにかく安全第一で行こうと結論を出して、次の出走まで「寒い寒い」と言いながら時間をつぶします。次回へと続きます。