走りの途中で脚が重くなるメカニズムとそこからわかる対処法

4分の3理論

私は基本的にロードバイクでは全身で自然を感じながら走るのが好きで、週末にロングライドをメインに自転車を楽しんでいます。しかし、速く走れればそれだけ楽に遠くまで行けるために、定期的に自分の体力をテストするようにしています。主に行うテスト法は葡萄坂を使ったタイムトライアルです。その日の調子にもよりますが、なるべく前回と同じかそれ以上の速さで走れることを目的にタイムを計測していました。

しかし、何度も同じ坂を登っていると不思議に感じることがありました。それは全力で登っていると同じような場所まで来ると急激に疲労感が増してくるのです。最初はそのあたりの勾配の変化がしんどく感じられるのかなと思ったりもしていたのですが、ほかにも勾配がきつい区間があるため別の原因があるのかもしれないと思っていましたが、何が原因となっているのかはわかりませんでした。

このようなタイムトライアルなどで終盤に急に疲労感が増えることを説明できる理論があるというのを最近になって知りました。それは「4分の3理論」というものです。

この4分の3理論とは「走りの総距離や時間の4分の3あたりで急に苦しくなってくる」という法則らしいです。例えばランニングでいえば短距離の100m走であれば70mほどで、長距離であればマラソンでの30km地点くらいで脚が重くなってくることになります。つまり距離や時間に関係なく、頭の中で設定している走りの目標に対して4分の3のあたりで疲労感が増すということになります。

この4分の3理論は「運動中に筋肉が蓄えている燃料を使い切ることを避けるために、脳が運動のタスクの重さに応じてどこで疲労を出すかを設定しているから」起こる現象だといわれています。要するに運動中の体を守るために脳が無意識うのうちにリミッターをかけているということです。

これは言い換えれば4分の3の時点で疲れを感じてもそれは脳のリミッターが原因であり、実際の肉体にはまだ少し余力があるということになります。そのため、もしタイムトライアルでタイムを縮めたいのであれば脳が感じる疲労を無視して走り続けるか、あるいは15分で走りきるつもりでも最初から20分間全力を出して走るとイメージしておくことがいいということになります。タイムトライアルだけでなくロングライドでも同じように予定の距離よりも長めの距離を走るつもりでスタートしておけば終盤に疲労を感じにくくなるのかもしれません。

速い人・強い人というのは単にフィジカルが強いだけでなく、このような脳のリミッターともうまく付き合って走れる人のことを指すのだろうなと思いました。