意外と知らない呼吸の秘密について

呼吸について

人間が生まれてから死ぬまで欠かさずに行っている「呼吸」ですが、ほぼ無意識に行っているため意外と知らないことというのがあります。ロードバイクに乗っていると呼吸法で疲れ方などが変わってくるものですが、まずは普段無意識に行っている呼吸について知っておくのもいいでしょう。

まず、呼吸というのは空気中の酸素を体内に取り込むために行っています。この酸素の取り込みは肺によって行われていますが、肺に外の空気を取り入れるのに使われているのが「鼻」です。鼻には穴があり、この穴は2つ存在します。これはほかの動物でも2つあるようで、犬でも猫でもクジラでも鼻の穴は2つだそうです。

さて、鼻の穴は2つ存在しますが、意外なことにこの穴を2つ同時には使用しません。鼻の穴から空気を取り入れたり出したりするのはほぼ「片方の穴」で行います。鼻の穴の前に手を持っていき鼻の穴から空気を出してみてください。片方からは空気が出てくるのを感じますが、その反対側からはほとんど空気を感じません。よく「風邪を引いたのか鼻の穴が片方詰まっている」という人がいますが、実際はいつでも片方の穴からは呼吸ができていないことになります。

この片方は詰まっている状態というのは永遠に続いているわけではなく、おおよそ2~3時間ほどすると左右で立場が逆転します。つまり、今まで空気が出ていたほうからは出なくなり、空気が出ていなかった方からは空気が出るように変わるのです。この現象はほかの動物にも起こる現象だそうです。

主に呼吸に使用するのは鼻ですが、そのほかに口を使って呼吸もしています。普段無意識にしている呼吸は鼻ですが、運動などしてより多くの酸素を取り込みたいときには「ゼーゼー」と口から息をしますし、意識すれば口呼吸を行えます。

さて、この口呼吸ですが人間の体では「口呼吸と鼻呼吸が同時にできない」ことになっています。試しに口から息を吸いながら鼻からも空気を吸ってみましょう。

この口と鼻は同時に呼吸できないというのは人間特有の現象だそうで、ほかの動物は同時に使用して呼吸することが可能だそうです。もっとも例外は存在するもので人間でも赤ん坊、特に生後半年くらいまでの赤ちゃんは口と鼻で同時に呼吸ができるようです。

なぜ人間が同時に使用できないのかというと、人間のみが「言葉を発する」能力を持つからです。のどの奥にある声帯を振動させて言語を発することができるようになった人間の体は口と鼻の構造がほかの動物とは違ってるためだそうです。赤ん坊は口と鼻がすぐにつながっていているため、「おっぱいを吸いながら鼻で呼吸する」という大人にはできないことができるのです。その代り、言葉は絶対に話せません。

最後に、当たり前のことですが人間は「皮膚呼吸」はしません。呼吸にかかわるのは口と鼻のみで皮膚は関係ないのですが、中には皮膚呼吸していると勘違いしている人がいるようです。昔、テレビでなぜこんな勘違いが広まったのかという検証を行っていましたが、その番組では「007の映画で皮膚呼吸できない状態にされて殺害されたシーンが勘違いを広めたのではないか」と結論づけていました。この説があっているのかは分かりませんが、皮膚呼吸できずに死ぬということは現実にはありません。

このように普段無意識に行っている呼吸ですが、実は奥が深いようでもっといろいろなことがあるようです。また、ロードバイクに乗っている時にも関係してくるものなので走りながら自分の呼吸に意識を向けてみるのも面白いでしょう。