力を使わずに速く走る走り方の練習方法について

アウタートップ

先日、別記事にとあるコメントで練習内容についての質問が書き込まれました。

質問内容は「初心者でインナーで高ケイデンスで回して強くなったらアウターで高ケイデンスになっていくのかな?と思って練習してきましたがこれあってるの?」というものです。この質問の答えになるかどうかわかりませんが、アウグーリオで住田さんに「ケイデンスが云々」みたいなことを言うとよく言われた話があるので紹介しておこうと思います。

教えてもらった内容というのは、ケイデンスが高い低いというのがどうこうという前にまず自転車を走らせる技術が必要だよという話です。ロードバイクを効率よく前に進めるために次のような走り方をしてみるようにと言われました。

それは「家を出てから帰るまでアウタートップで走る」というものです。この時、意識するのは「力を入れない」「ペダルを踏もうとしない」ということでした。

ギアをアウタートップに入れたまま、スタートします。当然走り始めは非常にギアが重たいですが、ここで間違っても力を入れてはいけません。力を使わないようにクリートをはめるわけですが、当然何の力も入っていないので自転車は前に進みません。立ちゴケするのではないかと思うような状態になりますが、そこはうまくバランスをとるようにします。

すると力を入れずとも市の重みでペダルは自然と下に下がることになり、その分自転車も少し前に進むことになります。そして、その後も力を入れることなく、自然と自転車が進むようになるのを待ちます。

立ちゴケ寸前の状態から少しずつ前に進むようになってきたら、今度は力を入れずにだんだんと加速するようにペダルの動きに合わせて体重をほんの少しペダルに預けるようにします。

そうして、ある程度のスピードが出てきたと思ったら今度はそのスピードを力を使わずに維持するようにしていきます。これがアウタートップでの走り方になります。

私などもそうですが、人はついつい自転車を前に進めるためにはペダルを踏み込まなければならないと思ってしまいがちです。そのため、信号待ちなどでのスタート時には勢いよく飛び出していって、ペダルを踏み踏みしながら走って行ってしまいがちです。また、軽いギアであってもケイデンスを高めに回そうとすると脚には力が入ってしまっているものです。

住田さんいわく、この話は1000kmブルべなどによく参加している人が教えてくれた話だそうです。その人が言うには、「ケイデンスを高くして走れるのはせいぜい200kmくらいまでだ。しっかり走るには重めのギアを使ってスピードを維持して走るほうがいい」ということです(力を使うなと言っていますが、巡航に移行した後はスピードが出ていることになります。決してゆっくりというわけではありません)。

この話の内容を聞いた後に、元サクソバンクなどのヨーロッパトッププロとして走っていた宮澤崇史さんも同じようなことをブログに書いていました(参照)。ここでは「力を使わないペダリング=骨で踏む」という表現をしています。

また、ほかの人が書いていた表現では「人間は本能的にスタートダッシュをして、登りを全力で登り、下りが激遅になるが、ロードバイクの走りの基本はスタート激遅、登り激遅、平坦ボチボチ、下り全力だ」というものがありました。このアウタートップで走ってみればわかると思いますが、アウタートップでの走りでは自然と後者のペース配分になります。

今回の質問者さんのように初心者でインナーギアばかり使っているという初心者ばかりでなく、ほとんどの人はこの走り方で練習してから、それができるようになって初めてケイデンスをあげて走る効果が出てくるのではないかなと私も思っています。「力を使わない走り方」を手に入れるために、まずはアウタートップで走ることをおすすめします。