一般人は低回転で練習すべき

低回転で練習

よくロードバイクに乗っていると「高回転で走れるようになれ」といわれることがあります。ネットなどでも「ロードバイク始めました。どう練習すればいいですか?」という質問などに対して、「回す練習をしましょう。90回転できるようになりましょう」などと書かれることが多いです。

確かに90回転で走れるようになることはいいことではあります。しかし、それがロードバイクに乗り始めたばかり、というよりレースなどで毎回上位争いをするような上級者以外には90回転が絶対にいいかというとそうでもなさそうです。ちょっと回転数について考えることがあったので書いてみようと思います。

90回転が言われるようになったのは、ツール・ド・フランスでランス・アームストロングが7連覇したからです。それ以前はあまり高回転はしないことが多かったようです。

90回転の何がいいかというと、いわゆる「効率がいい」ということにつきます。この効率というのはレースで勝つための集団内での走りに対しての効率のことを指しています。レースでは自分の思うペースで走り続けることはほぼ不可能でしょう。それはいろんな選手がいて、それぞれが自分の走りをしようとゆさぶりをかけてくるため、それらに逐一反応しながら走る必要があるからです。

この時、あまり重いギアを使っているとスピードアップに対して「踏み遅れ」てしまい、反対に軽すぎるギアでは「乗り遅れ」てしまうことになります。そのため、いろいろなシチュエーションに対応しやすいのが90回転であるというだけです。

また、集団内ではドラフティング効果で空気抵抗を受けずに走ることができます。そのようなときには高回転で走っているほうが筋肉に対しての負担をかけずに走ることができるため、勝負どころまで力を残しておけるというメリットもあります。

このように高回転で走るメリットというものがプロロードレースでは重要視されてきて、確かにランス以外にも多くの選手が高回転型の走りになり結果を残しています。そのため、いろんなメディアが「高回転で走ろう」というようになったのです。

しかし、これには落とし穴があります。それは適切に高回転が行えているかどうかで意味があるか、あるいはまったく意味ないものになるかが違ってくるのです。

基本的にロードバイク、ひいては自転車というものはペダルに足を載せてクランクを回転させることで自転車を前へと移動させています。その際、ペダルを通していかに効率よくクランクを回すことができるかどうかが大切になってくるのです。つまり、クランクの回し方がいかにうまいかによって推進力に違いが出てきてしまい、うまく回せていない人が高回転で回そうとするとおかしなことになります。

つまり、一般人が高回転で回そうとすると軽いギアを使ってシャカシャカと回すことになってしまいますが、これには全く意味がないのです。きちんとクランクを回すことができるようになって初めて高回転で回す意味が出てくるのです。

では自分がうまく回せているのか、いないのかをどうやって確認すればいいのでしょうか。それには次のような観察をしてみるのがいいようです(引用)。

シャカシャカとペダリングをする多くのライダーが、なぜ本当の意味で回っていないのかというと、チェーンのの暴れ具合を見たり、BBの左右のブレを見ると一目瞭然。

ペダリング中に足が下支点で一瞬止まってしまう事が多いのでチェーンの張りが僅かに緩み、上支点側の足を踏み込んでチェーンが再度張られるという事が繰り返されるので、チェーンが緩んでは張り緩んでは張りとなって細かく震えている。クランクが1回転する中で力が抜けている場所が無ければチェーンは常に張り続けているのでチェーンの震えは少ない。

BBが左右にブレるというのは、上支点から一気に踏みすぎ、そして時計でいう4時辺りから後方に滑らす動作が出来ていない場合に多く起こる。

最近の高剛性なカーボンフレームではこういった動きがかき消されてしまう事もあるが、金属のフレームではこの動きが顕著に出るので、ローラーに乗りながら自分のBBを見ていれば「回ってない」って事が判る。

つまり、ローラー台に乗っていてチェーンリングとBBを確認すればいいようです。「チェーンリングがピンと張っているかどうか(震えていないかどうか)」と「BBが左右にぶれていないか」ということを確認してみましょう。もしも、この2つができていない場合にはうまく回せる技術がないことを意味します。

上記のサイトではペダリングの下手なライダーほど70回転で練習する必要があるといっています。どんなスポーツでもまずはしっかりと基礎となる動きを体をゆっくりと動かして正確になぞれるようにマスターしてから、次にその動きを速く行えるように練習していくものです。一般ロードバイク乗りほど低回転で基礎の動きを練習すべきだと思います。